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映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のネタバレ感想・考察 エイリアンの正体&ラストのその後

世界侵略:ロサンゼルス決戦 (吹替版)

 

エイリアンと軍人たちのいを描いた映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』。

 

カッコいいSFアクション映画かと思いきや…戦争の虚しさ・残酷さを感じる映画で、ラストまでやりきれない想いが残るようなリアルさもある映画になっていましたね。

 

なのでSFアクション映画やカッコ良い作品をお求めの方よりも、戦争映画特有の残酷さや虚しさが強い作品がお好きな方におすすめ!

 

 

映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』の作品情報

 

あらすじ

年齢を理由に退役することを決めていた軍人/ナンツ軍曹。

 

もうすぐ退役…というところで突如として現れた大量の流星群が世界中に降り注ぎ、それと共に正体不明の武装集団が海岸に出現します。

 

街と多くの人々が攻撃を受け、ロサンゼルスは瞬く間に壊滅寸前に追い込まれました。

 

街に取り残されている民間人を救うためにマルチネス少尉率いる2-5小隊に入ることになったナンツでしたが、ナンツの過去を知る小隊メンバーとは馴染めずにいる様子。

 

しかしそんな最中にも謎の敵からの攻撃は止むことなく続き…。

 

予告動画


映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』予告編

 

動画リンク

 

映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』の感想

 

【面白ポイント】

  • SF要素のある戦争映画
  • 機械的だけど人間的なエイリアン
  • カッコ良さより残酷さや虚しさが強い

 

SF要素のある戦争映画

今作は敵がエイリアンということでSFアクション系の映画かと思いきや、戦い方的にもキャラの心情的にもSF要素のある戦争映画という印象でしたね。

 

基本的には謎の軍事的侵略を仕掛けてくるエイリアンと戦う軍人の話です。

 

地球外生命体と戦うSFアクション映画は数あれど、軍事的に侵略してくるエイリアンと戦う軍人という話はあまり聞いたことがなかったので斬新で良いなと思いました。

 

ただ軍事的に攻めてくる分、エイリアンが人間臭くてSF要素は薄れているように感じましたね。

 

また人間側も「エイリアンを倒してやる!」という闘志よりも「生き残りたい…」「怖い…」という恐怖の方が勝っていました。

 

なのでSF・アクション要素よりも苦痛しかない戦争により摩耗していく軍人の恐怖や、戦争故の残酷さの方が強かったですね…。

 

印象としてはマンガ進撃の巨人』の駐屯兵団に近いです。

 

巨人の侵略に対抗しながらも考えていることは「生き残りたい」「怖い」という想いばかりで、本心では戦いたくないと思っている感じがよく似ていました。

 

あとそんな人々を鼓舞する主人公も、進撃の巨人の主人公であるエレンに似ているような気がいたしましたね。

 

 

機械的だけど人間的なエイリアン

今作のエイリアンはロボットのような見た目、人間臭い戦い方の印象が強くてエイリアンというよりかは未来から襲ってきた人間のように感じました。

 

戦いのために自身の肉体と機械を合体させたロボットのような見た目。

遠距離からの攻撃。

攻撃と防御を兼ねる無人戦闘機。

軍人たちを束ねる小隊長らしき人物の存在。

 

攻撃力と耐久力を高めた進歩した技術がありながら、肝心なところは人頼りなアナログ戦法な感じとか、非常に人間臭くてエイリアン感が薄かったですね。

 

エイリアンというよりも、資源の尽きた未来の地球人たちが過去に資源を奪いにやってきたという方が納得できるような気がいたしました。

 

なのでエイリアン映画が苦手な方でも観やすいような映画になっていたかなと思います。

 

反面、ガッツリとしたエイリアン映画を求めている方には少し物足りなさを感じるかもしれませんね。

 

カッコ良さより残酷さや虚しさが強い

SF要素はあれども戦争色の強い映画で、敵も人間臭いためか今作はカッコよさよりも戦争の残酷さ・虚しさ・報われなさを強く感じる様な映画でしたね。

 

しかも無慈悲に攻撃を仕掛けてくるエイリアン側以上に、人間側がかなり残酷。

 

敵の弱点を把握するためとはいえ、捕獲したエイリアンを生きたまま解剖したりするし、装甲車で敵を倒すときに楽しそうにしていたりするし…。

 

なんというか戦争故に残酷なことに慣れ、楽しみ始めてしまっていることがすごく怖く感じました

 

また戦い続ければ続けるほど敵味方問わずに多くの被害が出ていますし、戦っていく内に「そんな被害もやむなし」と考えているような戦い方になっていて…。

 

カッコよさよりも虚しさや報われなさのようなものを強めていましたね。

 

ラストに逃げようとしている敵船をわざわざ空爆で落としていたのも、個人的には「うーん…」って感じでした。

 

せっかく敵を退けて闘いが終わるはずだったのに、撃ち落とすまで攻撃を続けたせいで味方側のダメージは増えていましたし…勝ちを欲張った戦いのような気がしましたね。

 

それを打ち落としても結局まだまだ戦いは続きますし…なんとも報われない、虚しさばかりがモヤモヤと続くような作品でした。

 

悪い意味ではなく、スッキリすることなく終始モヤモヤとする…これぞ戦争というか、リアルさのある戦争映画になっていて良かったと思います。

 

なのでカッコよさよりもリアルさを求める方におすすめな戦争映画ですね。

 

映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』の考察

 

【考察ポイント】

  • エイリアンの正体
  • ラストで破壊された船
  • ラストのその後

 

エイリアンの正体

地球に襲い掛かっているロボット装備をしてエイリアンは、彼らにとっての上司に命令されて戦っているだけの一軍人たちなのではないかなと思います。

 

小隊のようなチームで行動し、小隊長らしきまとめ役も存在していましたし…。

 

彼らも主人公たちと同じただの軍人…小隊長よりさらの上の存在に指示されて、地球という戦地に送り込まれているだけなのではないかなと思います。

 

そしてあの装備はおそらくダメージを受けても戦わせ続けるためのもの。

 

エイリアンの肉体に埋め込むことで機動力は保たせながら、より多くの敵を倒させるために攻撃力と耐久力を上げさせたのではないかなと思います。

 

軍人の未来や人間性すらも奪い取るような非人道的な装備だったのではないかな。

 

軍人たちは敵地で戦い、もし生き残っても次の戦地に送り込まれるだけで…戦えども戦えども報われない、捨て駒のような存在なのだと思います。

 

主人公たちもラストでは自分たちの意思で戦っているように見えましたが、実際は戦争に振り回され、戦地で戦い続けるしかない軍人の悲しい運命を背負っていましたし…。

 

敵であるエイリアンたちも主人公たちと同じように、ただただ上層部に戦えと指示されて人生を奪われている兵士だったのではないかなと思います。

 

ラストで破壊された船

ラストで主人公たちが打ち落とした船は本船ではなく、ロサンゼルス地区の無人戦闘機を管理・管轄している司令塔のようなものだと思います。

 

あの中には無人戦闘機を遠隔操作しているエイリアンたちが多くいたのでしょう。

 

本船は宇宙から隕石のようなもので攻撃してきたことを考えると、おそらく大気圏外の宇宙にいるのではないかな。

 

そしてそれすらも軍の本部ではなく、現場を管轄・管理している軍支部のようなものなのだと思います。

 

本部はもっともっと安全な場所…彼らの星などにあるのでしょう。

 

安全圏から支部に指示を出して支部が各地区の司令塔に伝達し、司令塔が各小隊長に伝達してエイリアンたちを動かしていたのだと思います。

 

最前線のエイリアンたちは常に命の危機に晒され、軍で偉くなればなるほど安全圏にいる…人間と同じですね。

 

だからこそこの戦争は無限にエイリアン・軍人が派遣され続け、どちらかの種族が絶滅するまで永遠に続くのではないかなと思います。

 

ラストのその後

エイリアンは1兵士であること、地球側が勝ちを欲張っていることを思うと…ラストのその後も何年もどちらかが消えるまでずっと戦いは続くのではないかなと思います。

 

肉体を改造されている敵側のエイリアンは、もはや戦地で散るしか解放される手段はないでしょう。

 

そしてエイリアン側の本部はずっと安全圏にいるでしょうから…兵士たちを戦わせることを辞めないと思います。

 

だから何度でも何度でも…エイリアンを地球に攻め込ませて侵略を狙い続けるのではないかな。

 

地球人にしても戦争ハイになって勝ちをよくばり続けているし、退けることより勝つことが目標になっているような印象があるから戦いは辞めないでしょう。

 

こうして敵側も味方側も上層部が安全地帯に居続ける限り、どちらかが全員殲滅されるまで戦いは終わらないのではないかなと思います。

 

映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』の関連作品

 

 

 
今作がお好きな方に!
戦いたくない人類、鼓舞する主人公という関係性がお好きな方におすすめです。

 

まとめ

 

SFアクション映画だと思って観ていたのに、観れば観るほど虚しさ・切なさ・残酷さが増す映画で…予想外に考察まで楽しめる魅力的な作品になっていました。

 

SF映画というよりも、戦争映画という印象の方が強いです。

 

なのでどちらかといえば戦って勝利するだけの映画ではなく、報わない虚しさが感じられるような戦争映画がお好きな方におすすめな作品でした。