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映画『ゲット・アウト』の感想・考察 家政婦が泣いていた理由&結末の意味

ゲット・アウト(吹替版)

 

幽霊より怖いものが詰まった映画『ゲット・アウト』

 

ホラー映画ともミステリー映画とも違う絶妙な不気味さ、幽霊よりも怖いものが詰まった人間臭いダークさが魅力的な映画でした。

 

どちらかといえば人間の仄暗さが詰まった映画がお好きな方、精神的に不安定になるようなゾワゾワする不気味さがお好きな方におすすめ!

 

 

映画『ゲット・アウト』の作品情報

 

あらすじ

アフリカ系アメリカ人の写真家、クリス・ワシントン。

 

とある週末、恋人のローズ・アミテージの両親に挨拶するために彼女の実家に行くことになりました。

 

彼女の両親が自分たちのことを認めてくれるか、友人ロッド・ウィリアムズに頼んでいる飼い犬のことなど…不安は盛りだくさん。

 

しかしいざ会ってみると彼女の両親は気さくに出迎えてくれて、彼女にそっくりな口うるささ、使用人について気になる部分はあれども悪い人たちではなさそうでした。

 

けれども後からやってきたローズの弟・ジェレミーだけはクリスに対して謎めいた言動を繰り返していて、雰囲気はすっかり気まずいものになります。

 

さらに翌日にはローズの亡き祖父が愛した恒例のパーティーに参加することになり、疲労や不安から眠れずにいるクリスが1人で庭に出てみると…。

 

予告動画


www.youtube.com

 

動画リンク

ゲット・アウト(吹替版)

ゲット・アウト(吹替版)

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映画『ゲット・アウト』の感想

 

【面白ポイント】

  • 幽霊より怖い差別
  • 不気味な恐怖感
  • まさかの結末

 

幽霊より怖い差別

今作は幽霊や怪物よりも身近にある怖いもの…生々しい差別がとにかく切ないし悲しいし怖くなるような映画でした。

 

肌の色で当たり前のように世間から差別されて、差別される側はそれに常に怯えつつも慣れてしまっているというのが切ないし怖かったですね。

 

そして差別された側も差別するようになるし、差別する側にはネガティブな差別だけでなく明るくフレンドリーで悪気のない差別もあって…。

 

差別は良くない・やめようという時代になり、差別は減ってきているのかもしれませんが誰しも心の内には秘めているもので…すごく悲しいし怖いなと思いました。

 

難しいテーマなのでうまい言葉が見つからないのですが、差別の怖さ・悲しさを感じられる考えさせられる映画でしたね。

 

印象としては映画『シンドラーのリスト』に似ていました。

 

当たり前にある差別・悪気のない邪悪さ・恐怖感がよく似ていましたが、今作の方が現代的な分、映像的なえぐさは控えめだったかなと思います。

 

なのでどちらかといえばシンドラーのリストがお好きな方、幽霊や宇宙人よりも怖い差別をテーマにした映画に興味のある方におすすめな映画でした!

 

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不気味な恐怖感

アーミテージ家で働く使用人はもちろんのこと、パーティーの招待客までみんなフレンドリーだけど目が笑ってなくてすごく不気味でしたね。

 

何というかウェルカムなんだけど拒絶しているような、拒絶しているくせにウェルカムになっているような…相反する感情が渦巻く表情

 

例えるのであれば心臓をすぐ潰せるように掴んでいる状態にいながら、何もせずに笑っているだけのような精神的に来るものがある不気味さでした。

 

一見するとニコニコしてフレンドリーを装っているからこその不気味さ・不自然さが、めちゃくちゃ怖かったです。

 

今作はすごい恐怖と笑顔、不幸と幸せの緩急のバランスやタイミングが絶妙で、だからこそ不気味さを感じるくらい怖かったのかなと思います。

 

差別をテーマにした映画ということを知らなかったら「え?これってホラー映画?」と思ってしまうほどの不気味さと恐怖感が漂う映画でした。

 

なのでどちらかといえば姿なき恐怖がお好きな方、精神的に不安定になるようなゾワゾワする恐怖演出がお好きな方におすすめな映画です!

 

まさかの結末

人間を意のままに操るような催眠術・オカルト系の映画かと思いきや、まさかのサイエンス・ファンタジー系の結末でびっくりしました。

 

正直、現実的か否かと言われると非現実的ですが…衰え、壊れかけている肉体を捨てて健康的な肉体が欲しいという動機自体はリアルで理解できるものでしたね。

 

誰だってより良いものが欲しいですし、より若く・より美しく・より強く・より健康的にというのは、誰しも考えるような人間らしい動機で好きでした。

 

予想を裏切りつつも差別的な世界観によくあった、利己的かつイヤミス感漂う結末で良かったです。

 

ただ人によっては不快感・後味の悪さしか残らなそうな結末ではあるので、注意が必要そうですね。

 

私は差別をテーマにした映画は苦手で好みではないので最初はちょっと苦手だなと思いましたが、どんでん返しのあるラストやストーリー自体は面白かったです。

 

印象としては映画『22年目の告白』に似ていました。

 

舞台もストーリーも全体的な印象もだいぶ違うのですが、キャラクターの立ち位置がガラッと変わるようなストーリー展開と結末で受ける印象が似ていました。

 

なのでどちらかといえば後味の悪いイヤミス系映画がお好きな方、人間の嫌な部分が詰まった結末がお好きな方におすすめな映画でした!

 

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映画『ゲット・アウト』の考察

 

【考察ポイント】

  • 家政婦が泣いていた理由
  • 冒頭でアンドレが連れ去られた理由
  • 管理人がランニングしていた理由
  • ラストで管理人が自害した理由
  • アーミテージ家祖父母の日常
  • フラッシュで意識が戻る理由

 

家政婦が泣いていた理由

家政婦・ジョージーナはローズの祖母に肉体を奪われた手術から日が浅く、身体と脳が馴染みきっていなかったために涙を流せていたのではないかなと思います。

 

クリスのセリフや状況をきっかけに本人の意思が表に出くるのであれば、管理人の男性やヘイワースもフラッシュ以外の要因で出てくるはず。

 

なのに2人は何ともなく、ジョージーナだけが意識が遠くなっていたり涙を流したりと度々様子がおかしくなっていたことを思うと…。

 

ジョージナはおそらくは管理人やヘイワースよりも遅く手術していて、まだ肉体と脳が馴染んでいなかったために本人の意思が度々出てきてしまっていたのだと思います。

 

催眠術で本人の意思を抑え込まれ、手術で他人に肉体を奪われようとも本人の視覚・聴覚・意思は残ると言われていましたし…。

 

おそらくは肉体と脳が馴染んでいる場合の支配関係は支配者9:本人1くらいの割合なのでしょうが、ジョージーナだけはまだ支配者8:本人2くらいなのだと思います。

 

だから家族以外の者が家にやってくると、ジョージーナ本人が助けを求めようとして本人の意思が度々表に出てきてしまうのかもしれませんね。

 

ただ完全に肉体を取り戻すことはできませんし、時間が経てば経つほど肉体の支配力は強まって表に出てくることができなくなってしまうのではないかな。

 

なので家政婦がクリスと話している時に急に泣き出したのは、手術したばかりでまだ完全に意識を乗っ取られていないために本人の意思が表に出てきたからだと思います。

 

冒頭でアンドレが連れ去られた理由

冒頭でアンドレが穏便な方法で招かれることなく連れ去られていたのは、家に招いていたのに彼が家を間違えてなかなか来なかったためだと思います。

 

おそらくはアンドレはジャズ奏者という職業柄、自宅で演奏してほしいと招待するだけで済むのでローズが恋人のフリをしなくても良かったのでしょう。

 

しかしパーティー当日、アンドレは家を間違えてなかなかやって来ませんでした。

 

だから家族の指示でジェレミーが迎えに行ったのですが、攻撃的なジェレミーが家族に断りなく独断で襲いかかって連れ去ったのでしょう。

 

あとはアンドレの肉体を買い取った依頼人の予定的にも、どうしてもその日中に手術をしたかったのではないかな。

 

だから家に招いたアンドレがなかなか家に来なかったために、彼はジェレミーに襲われて連れ去られる形になったのではないかなと思います。

 

管理人がランニングしていた理由

ローズの祖父に肉体を奪われていた管理人・ウォルターが夜中にランニングをしていたのは、祖父がトレーニングを欠かさない優秀なランナーだからだと思います。

 

祖父は若い時、オリンピックの選考会に選ばれるくらい優秀な選手でした。

 

だからこそ庭に運動場を作り、昔のカンを取り戻しつつ乗っ取った肉体を自由に操れるようになるためにも走り込みをしていたのでしょう。

 

わざわざ夜中に走っていたのは、クリスが自宅に来ていたため

 

使用人が真っ昼間から仕事そっちのけで走り込みをしていたら不自然ですからね、かといってトレーニングを休むと肉体が鈍るから夜中に走っていたのでしょう。

 

なので管理人が夜中にランニングをしていたのは、肉体を支配している祖父が来客中でもトレーニングを欠かさない優秀なランナーだったためだと思います。

 

ラストで管理人が自害した理由

ラストで意識を取り戻した管理人が自害したのは、一時的に意識を取り戻すことができても祖父の方が支配力が強いから、もう操られないために自害したのだと思います。

 

フラッシュで意識を取り戻すことができたとしても、脳のほとんどを他人のものにすげ替えられていると…完全に肉体を取り戻すのは難しいでしょう。

 

どうしても支配者の方が強くて、おそらくは管理人が自害する直前にはすでに支配者である祖父が表に出てきそうになっていたのではないかな。

 

だからこそ長かった苦しみから解放されるチャンスを逃さず、憎むべき支配者に復讐するためにも自由に動ける内に自害したのではないかなと思います。

 

アーミテージ家祖父母の日常

ローズの祖父母が他人の肉体を乗っ取ったことで部外者が来ている時には使用人らしく振る舞っているけど、普段は自由に過ごしているのではないかなと思います。

 

そもそも祖母はキッチンがお気に入りというくらいの料理好きですから、家政婦の仕事を苦にはしていないのではないかな。

 

時間が決められているわけでも強要されているわけでもなく、ただ家族のために大好きな料理を振る舞うだけ…ただの料理好きなおばあさんの日常です。

 

他の掃除・洗濯は家電を駆使することで、昔よりは楽という感覚で苦にはしていないかもしれませんしね。

 

祖父も管理人として庭の掃除・薪割りをしているけれど、スポーツマンだったことを思うと良いトレーニングと捉えている可能性が高いです。

 

また彼も芝刈り機・除草剤などの便利器具を駆使することで、管理人の仕事を苦だと思っていないかもしれません。

 

2人とも衰えた肉体から若い肉体に移ったことで、しばらくは自由に動けることが楽しくて色々なことをしたがっているでしょうし…。

 

もし家事や庭の管理が面倒になったら彼らは家政婦長・管理人長ということにして、外部の人間を雇うことだってできますからね。

 

なので祖父母は部外者が来た時だけは使用人らしく振る舞っていますが、普段は文明の利器を駆使しつつやりたいことをやって自由気ままに過ごしていると思います。

 

フラッシュで意識が戻る理由

フラッシュで本人の意識が戻るのは、催眠状態で暗く深い闇に沈んでいる本人の意識が明るく照らされて、表面に引っ張り上げられるためではないかなと思います。

 

もしかしたら意識を抑え込む催眠術の解除方法がフラッシュ…強い光なのかもしれませんね。

 

また支配者は突然の光に一瞬目がくらみ、本人は暗い闇の世界に光が差し込むタイミングが合致することで肉体の支配関係が一時的に逆転するのでしょう。

 

手術から時間が立って肉体と脳が完全に馴染むと、なかなか本人の意識は表に出てこれないようですが…。

 

フラッシュは支配者の油断・本人の抵抗が強まるタイミングを完璧に一致させることができるからこそ、本人の意識が長い間表に出てくるのだと思います。

 

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まとめ

 

差別をテーマにした人間らしい仄暗さとイヤミス感が詰まった映画で、テーマ自体は苦手なもののストーリー自体は面白かったです!

 

ただ冒頭で鹿が車に轢かれるシーンがあるので…2度目の視聴はないかな…。

 

どちらかといえば幽霊とは違ったゾワゾワする恐怖演出がお好きな方、人間らしいイヤミス感・不気味さが詰まった映画がお好きな方におすすめな映画でした!

 

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