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映画『インターステラー』のネタバレ感想・考察 ラストの意味&五次元にいる彼らの正体

インターステラー(吹替版)

 

人類を救うために宇宙へと飛び立つ人々を描いた映画『インターステラー』。

 

荒廃していく世界を救うための最後の希望というロマンがギュギュっと詰め込まれつつ、その中に切ないストーリーもしっかりとある映画で面白かったです!

 

なのでどちらかといえば荒廃していく世界×科学の組み合わせがお好きな方、ロマンの中に切ないストーリー性ももあるSF映画がお好きな方におすすめ!

 

 

映画『インターステラー』の作品情報

 

あらすじ

砂埃の舞う世界で義父と共に農家を営む元パイロット兼エンジニア、ジョセフ・クーパー。

 

幽霊が物を落とすと訴える娘・マーフと、少し口は悪いがしっかり者の息子・トムを見守りながら、科学が必要とされなくなった世界で作物を育てる毎日を送っていました。

 

そんな世界に適応できずにいるクーパーは娘の部屋に起こる怪現象に興味を示し、怪現象の正体は重力で、本棚で座標を示していることを突き止めます。

 

早速その座標の示す場所に行ってみると、そこにはかつてクーパーがパイロットとして働いていたNASAがありました。

 

秘密裏に続けられていた人類を助ける宇宙計画のために、もう1度だけ宇宙船に乗ってほしいと頼まれたクーパーは子供たちの未来を考え、乗船を決めるのでしたが…。

 

予告動画


映画『インターステラー』予告2【HD】2014年11月22日公開

 

動画リンク

インターステラー(吹替版)

インターステラー(吹替版)

  • マシュー・マコノヒー
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映画『インターステラー』の感想

 

【面白ポイント】

  • 荒廃していく世界×科学
  • ロマンを楽しむ映画
  • 切ないストーリー

 

荒廃していく世界×科学

科学が必要とされなくなった荒廃していく世界で、極秘裏に人類を救うために稼働し続けていた最先端科学というロマンある世界観が良かったですね!

 

そもそも荒廃していく世界という時点で好きなのに、自然の力に負けて絶滅しかけている世界という世界観が大好きなので…個人的ツボにめちゃくちゃ刺さりました。

 

自然の怖さという実際に起こりそうなリアルさがあるし、誰を恨むこともできずにその世界で妥協しながら生きていく人々というリアルな世界観がすごく良かったです。

 

そんな世界に残された最後の希望が、未知の宇宙へと飛び立つ最先端のロケットというのが…もうテンション上がりますよね!

 

例え世界が科学は必要ないと言っていようとも、どこかに息づいている科学や知恵…とてもロマンを感じるストーリー展開でした。

 

印象としては映画『ウォーター ワールド』に少し似ていましたね。

 

ウォーター ワールドの方は完全に荒廃してしまった後の世界ですが、そんな世界で過去の遺物を求め、活用しながら生きている感じが今作とよく似ていました。

 

なのでどちらかといえばウォーター ワールドがお好きな方、荒廃した世界×科学の組み合わせがお好きな方におすすめな映画です!

 

◆あわせて読みたい◆

 

ロマンを楽しむ映画

今作はどちらかといえば宇宙の映像、人類の生き残りをかけた宇宙計画というストーリー含めてロマンを楽しむ映画でしたね。

 

テーマの性質上どうしても専門用語や独特な表現・セリフが多く、全ての設定や科学の話を理解しようとするのは難しいので…。

 

そういった部分はほどほどに理解しつつ、主にロマンを感じながらストーリーを楽しむのが今作を楽しむコツかなと思いました。

 

もちろん設定を理解していた方がよりストーリーへの理解度を高められるとは思いますが、分からないから楽しめないということはないです。

 

設定や専門用語を完璧に理解していなくても、大筋のストーリーや映像は問題なく楽しめますし…。

 

気に入ったらもう1回観て、改めてストーリー展開と合わせて科学的な設定やセリフを理解していくのが良いかなと思います。

 

なので今作はどちらかといえばSF系のロマンある映画がお好きな方、全てを理解しようとはせず雰囲気から映画を楽しめるという方におすすめな映画ですね。

 

切ないストーリー

今作はSF映画でありながら人間らしい心理描写や、SFならではの切なさが詰まったストーリーが魅力的な映画でした。

 

特に人類を救うために離れ離れになる親子、人類のために今を生きる人間を切り捨てる学者など…SF映画ならではの切なさが詰まっていましたね。

 

何というか誰も責められない切なさ…どうすることが正解なのか決められないような切なさで、考えさせられるものがありました。

 

個人的にはラストの年老いた娘と若々しい父親の再会のシーンなんて、特に切なくて心に来るものがありましたね。

 

再会できただけでハッピーエンドではあるのですが、もし父親が宇宙に行っていなければ…と考えてしまうような、何ともいえないやるせなさがありました。

 

なので今作はどちらかといえば夢いっぱいのロマンがお好きな方よりも、夢のあるロマンも切ないロマンも詰まっているような映画がお好きな方におすすめな映画です!

 

映画『インターステラー』の考察

 

【考察ポイント】

  • 息子・トムのその後
  • アメリア&エドマンズのその後
  • ラストの意味
  • 五次元にいる彼らの正体
  • マン博士の行動理由

 

息子・トムのその後

ラストでマーフの病室に家族全員が集まっている時に息子・トムの姿がなかったことを思うと、トムはすでに亡くなっていたのだと思います。

 

マーフもすでに亡くなっていてもおかしくない年齢のはずなのに、クーパーと再会するためにカプセルに入ってスリープして生きながらえていたようだったので…。

 

平均寿命を考えるとマーフよりも年上で男性のトムは、すでに亡くなっている確率の方が高いと思います。

 

ただマーフが人類を救う手段をクーパーから得たことで、2人の間での確執・父親に対しての確執は解消することができていたのかもしれませんね。

 

そして確執から解放されたトムは、人類を救うために信号を送ってきた父親のために家族との思い出が詰まったあの家を離れ…。

 

マーフのつくったコロニーで家族と幸せに暮らし、マーフよりも先にこの世を去ってしまったのではないかなと思います。

 

ただトムは父親の残したあの家を離れたがらないというか、あの家を守るために残ろうとする強い意志・意地があるように感じられたので…。

 

もしかしたら人類がコロニーに移った後も、最後まで地球に残ってあの家と畑を守っていた可能性もあるかもしれませんね。

 

アメリア&エドマンズのその後

1人エドマンズの星についたアメリアは亡くなっていたエドマンズの墓をつくり、誰かが星に来てくれるのをカプセル内で眠りながら待つのではないかなと思います。

 

エドマンズの星に着いたアメリアが、宇宙船をロボットと共に掘り返していたことを思うと…。

 

おそらくエドマンズは星での研究を進めていた最中、宇宙船ごと土砂崩れに巻き込まれてしまい、アメリアが着く前に亡くなってしまっていたのでしょう。

 

そんな埋もれたエドマンズを掘り出したアメリアは、改めて土に埋め直してお墓をつくったのではないかな。

 

宇宙船の側に灯りのついたテントなど生活感が残っていたことを思うと、エドマンズが亡くなったのはつい最近のことだったと思います。

 

もしエドマンズの星かマン博士の星か選択する時、エドマンズの星を選択していれば良い星を得つつエドマンズとの再会を果たすことができたのに…。

 

そんな悲しみを抱えながらもアメリアは人類の未来を信じ、静かに眠りにつくのだと思います。

 

ただそんな所に、エドマンズとの再会を阻んだクーパーが助けに行くのは危険なのではないかなと思わなくもないですね…。

 

ラストの意味

クーパーがアメリアを救いに行くという明るい未来を感じさせるラストでしたが、あのラストにはクーパーは変わっていないという意味が込められていたのではないかな。

 

クーパーは宇宙でどんなに怖い思いをしようと何度でも宇宙船に乗り、子供と離れたことを後悔していたのにまた人類のためにと子供たちから離れていきます

 

孫たちのことを尋ねることも、息子の安否を確認することもなく…。

 

そんなクーパーにマーフ本人が「アメリアの所に行って」と言っていたことを思うと、マーフは父親を愛してはいても、もう親としての役割は期待していないのでしょう。

 

年齢がもう自分の方が年上になってしまい、すでに亡くなっていてもおかしくない年齢だからというのもあるとは思いますが…。

 

もうクーパーは変わらないということを分かっているからこそ、父親には自由にいてもらおうと子供の方が諦めることを覚えてしまったのでしょう。

 

なのであのラストにはクーパーは何も変わっておらず、娘はそんな父親を諦めてしまったという意味も込められていたのではないかなと思います。

 

五次元にいる彼らの正体

五次元にいる彼らとは、時間を超える技術を駆使して人類を救おうとする未来の人間だったのではないかなと思います。

 

もしクーパーがマーフにメッセージを伝えていなかったら、もしクーパーがNASAに行っていなかったら…地球から抜け出せない人類に未来はありませんでした。

 

なのでどうしても未来の人間が干渉する必要性があったのですが、下手なことをすると歴史が変わってしまい人類が滅亡する以上の悲劇が起きる可能性があるので…。

 

それを避けるためにブラックホールに入り込んだクーパーをタイムリープさせ、遠回しに人類のための情報を伝えさせるという手間をかけたのだと思います。

 

この方法が最も世界への影響・被害が少なく済む瞬間だったのでしょう。

 

おそらくクーパー家の農業機械が誤作動を起こしていたのが、この干渉による影響だったのではないかなと思います。

 

過去に干渉しながらこれだけの影響で済んだのはブラックホールのおかげだけではなく、この干渉が既定の歴史だったからではないかな。

 

タイムパラドックス的な話になってしまいますが、五次元の彼らが過去のクーパーに干渉して人類を救うことは、歴史の改変ではなく定められた歴史だったのでしょう。

 

未来の人間が過去に干渉したから人類は救われ、過去で人類が救われたから未来の人間がいる…どちらが先とかではなく、こうなる運命。

 

なので五次元の彼らは過去に少しだけ干渉し、自分たちと人類のためにクーパーに協力して正しい未来に導いていた未来の人間だったのではないかなと思います。

 

マン博士の行動理由

マン博士が人類を救いたいと言いながらクーパーを攻撃していたのは、自分のプライドを守りつつ地球に帰るためだったのだと思います。

 

おそらくマン博士はクーパーたちを嘘情報で騙しつつ共に地球に帰り、地球で落ち着いてから「再検証の結果、あの星は住むには適さない」と言うつもりだったのに…。

 

アメリアは調査のために残り、クーパーだけが宇宙船に乗って地球に帰ると言い出してしまったので、その計画が崩れてしまったのでしょう。

 

ここで本当のことを言ってしまうと「可能性アリ」と嘘の発信を続けていたことがバレてしまい、自身の評価・地位・プライドに傷が付いてしまいます。

 

それらを守りつつ地球に帰るために宇宙船を持って行こうとするクーパーを襲撃し、アメリアたちを残して宇宙ステーションを奪おうとしていたのではないかな。

 

地球に帰ったら皆は事故にあって命を落としてしまったので、自分だけ宇宙ステーションをもらい受けて報告のために帰還したと言えますしね。

 

そこまでしたのは…やはり長い孤独・寒さに耐えられなくなってしまったからなのでしょう。

 

寂しくて…自分はこんな場所で命を落とすべきではない、自分は人類のために地球に帰らなければと生と名誉に固執したために、襲い掛かったのではないかなと思います。

 

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今作がお好きな方に!
荒廃した世界で、過去の遺物を活用するロマンがお好きな方におすすめです。

 

まとめ

 

荒廃した世界と宇宙空間・宇宙船などの、映像から楽しめるロマンが詰まった映画で面白かったです!

 

またロマンだけではなくSFならではの切ないストーリーも魅力的で、長い映画にも関わらず飽きることなく楽しめて…惹き込まれるものがありましたね。

 

どちらかといえば映像から楽しめるSFロマンが詰まった映画がお好きな方、カッコ良さだけではなく切ないストーリーもあるSF映画がお好きな方におすすめでした!