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映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の感想・考察 最後のセリフの意味&今ヶ瀬の行動理由

窮鼠はチーズの夢を見る

 

流されやすい男と、迫る後輩男の恋模様を描いた映画『窮鼠はチーズの夢を見る』

 

BL映画というだけでは収まらない、濃い登場人物を中心に目まぐるしく回転するストーリーが魅力的な映画で、想像以上に面白かったです!

 

どちらかと言えばストーリー・登場人物が魅力的な映画をお求めの方、BL作品に興味があるけど何を観れば良いのか分からないとお悩みの方におすすめな映画でした!

 

 

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の作品情報

 

あらすじ

妻に隠れて不倫をしている会社員・大伴恭一。

 

ある日、大学時代の後輩・今ヶ瀬歩と7年ぶりに再会したのですが、今ヶ瀬は恭一の浮気調査をしている探偵でした。

 

そして恭一は妻に調査報告をしない代わりに…と、自分に好意を抱いていると言う今ヶ瀬とキスをすることに。

 

何とか今ヶ瀬の報告を止めた恭一は妻との関係修復に努めますが、その裏で今ヶ瀬との関係はどんどんヒートアップ…浮気相手との関係も切れてはいませんでした。

 

そんな流され続ける日々を送っていると、妻から「浮気をしているから別れてほしい」と提案され離婚することになります。

 

離婚したら今ヶ瀬と恭一が会う理由もなくなり関係が切れるかと思いきや、一人暮らしを始めた恭一の元にも今ヶ瀬はやってきて…。

 

予告動画


9月11日(金)公開/映画『窮鼠はチーズの夢を見る』90秒予告

 

動画リンク 

   

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の感想

 

【面白ポイント】

  • ストーリーが面白い!
  • 濃すぎる登場人物たち
  • 妻・知佳子に共感

 

ストーリーが面白い!

元腐女子ではあるものの、正直、実写BL作品にあまり興味がなくて観るのをためらっていたのですが、思っていた以上にストーリーが面白くて観て良かったですね。

 

実写のBL映画って何か許されざる恋・遅咲きの純愛みたいな感じを押し付けつつ、ベッドシーンを無理やり入れてくるイメージで良い印象を持っていなかったのですが…。

 

今作はそんなイメージの正反対をいくような最低な主人公、クセありまくりの登場人物たちとのふしだら関係というインパクト大なストーリーをしていて面白かったです。

 

またインパクトが強いのに現実的な人間臭さもしっかりとあって、身近さが感じられることで共感しやすくて惹き込まれるものがありましたね。

 

個人的にはベッドシーンが苦手なので不安でしたが、必要最低限かつ多種多様なベッドシーンがちょうど良くて嫌悪感なく観ることができました。

 

何というかBLの部分を抜きにしても、普通に映画のストーリーが面白い映画だったなと思います。

 

なのでどちらかと言えばストーリー性の良い恋愛映画がお好きな方、イヤな奴が多くてインパクトがあるけど身近さもあるストーリーがお好きな方におすすめな映画でした!

 

ただし男女共にベッドシーンが多いので、そういったシーンがそもそも苦手という方には不向きな映画ですね。

 

濃すぎる登場人物たち

今作の面白いストーリーを支えるクセの強い、濃すぎる登場人物たちがまた良かったですね。

 

性別・立場を問わずにフラフラ流されて関係を持つ恭一、7年越しの片想いを実らせるために手段を問わない今ヶ瀬を中心に…。

 

妻・浮気相手・元恋人の女性陣まで一癖も二癖もあるラインナップで、ドロドロしたストーリーにピタリとハマる登場人物たちになっていました。

 

そしてそんな登場人物たちの行動は最低で、悲しい結末になるのは自業自得だけど人間臭くて心情が分からなくもないというか…共感しやすさがあって良かったです。

 

かなりクセもアクも強いキャラばかりなので刺さらない人には嫌悪感しかないかなとは思いますが、刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる登場人物たちでした。

 

なのでどちらかといえばクセの強い登場人物がお好きな方、ドロドロとしたストーリーにイヤな奴という組み合わせがお好きな方におすすめ!

 

妻・知佳子に共感

今作のメインはあくまでも恭一・今ヶ瀬の2人の恋模様なのですが、個人的には恭一の妻・知佳子にも共感できる部分があって興味深かったです。

 

カッコいい夫がいて、広い家にお金に不自由しない裕福な暮らし…一見すると幸せな家庭なのですが、実際は夫が自分に興味を持ってくれず…。

 

浮気をしてみても気付かれず、逆に浮気をしているのではないかと疑ってみても証拠が上がらない…何というかどうしようもできない感じが切ないですよね。

 

好き合って結婚したはずなのに夫は自分に関心を持ってくれない…浮気してて自分に興味を失ったのならまだしも、そうでもないのにただただ自分に関心がない

 

何というか他の女に負けたとか、自分が妻として至らなかったために彼に見限られたとかではなく、そもそも勝負すらしてくれない感じがすごく切なかったです。

 

いや浮気は絶対に良くないし、浮気した時点で妻も悪者なのですが…何というか不憫だし、自分がその立場だったらと考えさせられるような感じもありました。

 

なのでどちらかといえばBLの中の女性にもフォーカスしている映画がお好きな方、BL映画は共感できるか不安という女性の方にもおすすめできる映画でしたね。

 

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の考察

 

【考察ポイント】

  • 「もういらない」のセリフの意味
  • ラストで今ヶ瀬が消えた理由
  • タイトルの意味

 

「もういらない」のセリフの意味

恭一の結婚が決まった後、恭一が今ヶ瀬に言った「もうお前はいらない」には「都合の良い人間はもういらない」という意味が込められていたのではないかなと思います。

 

一見するともういらないというセリフには、もう今ヶ瀬は自分に必要ないと突き放すようなセリフに聞こえるけど、実際は逆だったのではないでしょうか。

 

今ヶ瀬は恭一が自分だけの物にならないと諦め、色々なものに目をつぶりながら側にいたいと言っていたけど、恭一は今ヶ瀬にそんな風になってほしくないのではないかな。

 

何というかもう都合の良い人間にはなってほしくない、恋人と別れるからお前にパートナーになってほしいという恭一なりの告白だったのだと思います。

 

そう言いつつも恭一が恋人との関係も続けていたのは「別れ方も重要だ」という、昔からの言い訳めいた考え方を引きずっていたためでしょう。

 

特に彼女とは婚約まで話を進めていて、夫を亡くした母親もとても結婚を楽しみにしてくれていましたから、話を慎重に進めたかったのだと思います。

 

何というか恭一にしてみれば、別れるきっかけ待ちの状態だったのでしょう。

 

だからそもそも今ヶ瀬と離れる・諦めるという選択肢は、あの時点で恭一の中からは消えていたのではないかな。

 

なのでもういらないのセリフには都合の良い人間だった今ヶ瀬はもういらない、そのままのお前が欲しいという告白めいた意味が込められていたのではないかなと思います。

 

ラストで今ヶ瀬が消えた理由

ラストで一緒に住もうと言われた今ヶ瀬が消えたのは、個人的には恭一の背中を押すきっかけ作りのためだったのではないかなと思います。

 

何というか今ヶ瀬は恭一に別れようと言いつつ、自分からまた姿を現して復縁を迫ったり、ぐいぐい迫ったかと思うと引いてみたりと…計画性が垣間見るんですよね。

 

なので絶対に恭一を手に入れるために押してダメなら引いてみろ戦法をして、恭一の心を他の女から自分に向くよう誘導していたのではないかなと思います。

 

もしかしたらこのまま終わるかも…その方が良いのかもという考えがありつつも、やっぱり無理だと涙しながら、少しずつ恭一の心を自分に向かせていたのでしょう。

 

一緒に住もうと言われたタイミングで姿を消したのは、恭一が彼女に別れ話をするタイミングを伺いつつも実行しないことが分かっていたからかなと思います。

 

恭一は口では「明日にでも別れ話をする」と言いつつも、彼女に泊まらないの?と確認したり家に上げていたりして、なぁなぁなまま関係は続いていますし…。

 

何というか別れる気持ちはあるとは思いますが、明日やろうはバカ野郎というか…実行に移す本気度が感じられないんですよね。

 

このままだとこの関係性が続くと思った今ヶ瀬は、恭一に別れるきっかけを与えるために姿を消したのではないかなと思います。

 

もしかしたらまた何事もなかったかのように結婚話を進めるかもしれない、別の女の方に行くかもしれないという恐怖心がありながらも…。

 

恭一を自分だけのものにするために、より恭一が自分のことだけを考えるようにするためにあえて今ヶ瀬は姿を消したのではないかなと思います。

 

タイトルの意味

もし今ヶ瀬があえて恭一の側を離れたり接近したりしていたのだとすると、窮鼠というのは恭一のことで、チーズとは今ヶ瀬のことだったのではないかなと思います。

 

妻に浮気調査をされていると本人に告げて関係を持ったり、元交際相手が恭一に近づかないように牽制しつつ抱いてほしいと懇願したりと、何かと恭一を追い詰める今ヶ瀬。

 

何というかこうして恭一を追い込むことで、あなたにとって最良の人間は誰?ネズミにとってのごちそうな何?と、自分を求めるように誘導していたのではないかな。

 

チョロチョロあっちへこっちへ動き回るネズミを捕まえるためには闇雲に網を振るのではなく、チーズにネズミ自ら来るように仕向けるのが一番と考えていたのでしょう。

 

なのでタイトルには追い詰められたネズミである恭一が、チーズである今ヶ瀬に恋い焦がれるように誘導されていたという意味が込められていたのではないかなと思います。

 

ただ…今ヶ瀬もある意味、追い詰められたネズミだったのかもしれませんね。

 

なかなか手に入らないチーズというごちそうに恋い焦がれつつも、チーズには他のネズミも多く群がるし、チーズは全く抵抗せずにされるがままに齧られる。

 

そんなチーズを自分だけの物にするために、群がる敵を排除しようとチーズの周りをチョロチョロ動き回る今ヶ瀬もまた、ネズミの1人だったのではないかなと思います。

 

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まとめ

 

実写BL映画として観始めましたが良い意味で期待を裏切られ、純粋にストーリーに魅力が詰まっている映画で面白かったです!

 

ベッドシーンを多めに盛り込みつつも不必要にねじ込んでくる感じもなく、ストーリー性を引き立たせてくれるようになっていて観やすかったですね。

 

なのでどちらかと言えばストーリーが魅力的な恋愛映画がお好きな方、BL映画に初挑戦という方にもおすすめしやすい映画でした!