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考察大好き人間による映画の感想・考察記事を書いています(*´ω`*)

映画『マスカレード・ホテル』の感想・考察 犯人が捕まらなかった理由&ラストの意味

マスカレード・ホテル

 

犯行予告を受けたホテルを舞台に、犯人を探すホテルマンと潜入捜査官の仕事を描いた映画『マスカレード・ホテル』。

 

ホテルマンとしての仕事模様・全てが疑わしいミステリーといった魅力的なストーリーに加えて、豪華キャストによる嫌な客が実にリアルですごく面白い映画でした。

 

どちらかといえば伏線がしっかりとあるミステリー映画がお好きな方、仕事をテーマにした映画がお好きな方におすすめ!

 

 

映画『マスカレード・ホテル』の作品情報

 

あらすじ

多くの宿泊客と従業員が行き交うホテル・コルテシア東京で、どんな理不尽なお客様にもいつでも低姿勢に・完璧に・笑顔で対応するホテルマン/山岸尚美。

 

そんなある日、次の犯行現場を予告する連続事件が都内で発生し、次の現場がホテル・コルテシア東京であることが判明…警察はホテルへの潜入捜査を決めました。

 

しかし潜入捜査にあたり、山岸が教育係として指導することになった帰国子女の刑事/新田浩介は、態度が悪く横柄で傲慢でお互いの印象は最悪。

 

もちろんお客様への対応も全くなっておらず、問題を起こすこともありましたが刑事としては優秀なようでした。

 

そんな新田は第一の事件の被害者/岡部 哲晴と共謀し、会社の金を横領していた疑惑がかかっている容疑者/手嶋 正樹が事件の鍵を握っていると疑います。

 

しかし第二・第三の事件との関わりが一切なく、手嶋のアリバイは元恋人とその友人によって証明されているため…捜査本部としては彼は犯人ではないと考えていました。

 

新田の推理に耳を貸す者はおらず、不満げな彼がフロントに戻ると…物腰柔らかな盲目の老婦人/片桐瑤子がホテルにやってきます。

 

片桐はフロントで山岸を指名し、その後の部屋の交換・レストランへの案内・落としたボタンの捜索まで度々山岸を部屋に呼んで対応してもらいました。

 

そんな時、ホテルに宿泊に来た、第一の事件で新田とコンビを組んでいた刑事/能瀬。

 

彼は岡部が飲み屋に女性をよく連れてきていたこと、しかしいくら探っても交際相手らしき女性は浮かび上がってこないことを新田に報告し、気ままに去っていきます。

 

一方、片桐を怪しむ新田と、彼女に何か引っかかるものを感じながらもお客様を信じたい山岸は衝突ばかりしていましたが…。

 

予告動画


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動画リンク

 

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映画『マスカレード・ホテル』の感想

 

【面白ポイント】

  • 魅力的なストーリー
  • 豪華キャスト×問題のある客
  • 伏線ありのイヤミス感ラスト

 

魅力的なストーリー

警察官とホテルマンという、通常であれば交わることのなかった2人が出会ってぶつかって認めあっていくというストーリーが魅力的な映画でしたね。

 

ホテルマンだからこその誇り・信念を持って、お客様第一でどんな理不尽な要求にも応じようとする山岸。

 

そして刑事としての誇り・信念を持ち、犯人を追いかけて事件を解決することに情熱を燃やしている新田…2人のぶつかり合いは実に面白かったです。

 

方向性こそ違うもののお互いに信念・誇り・技術があるからこそぶつかることもあるけど、でもだからこそ分かりあえることもあるというのが良かったですね。

 

そして時間を経て、2人が少しずつ相棒になっていく…何というか若々しい青春ドラマのような、微笑ましくて心惹かれるものがありました。

 

仕事に誇りを持っている人ってやっぱりかっこいいなと感じたし、仕事への達成感・やりがいがあるからこその2人の情熱にすごく共感できるものがありましたね。

 

そして2人がぶつかるきっかけになった事件も、心理的盲点を付いてくるような王道ミステリー感があって良かったです。

 

人によっては肩透かしだわ…とすら感じるような、当たり前過ぎた盲点を付いたトリックが個人的には結構好きでしたね。

 

お仕事系の映画としても相棒映画としても、ミステリー映画としても楽しめる…全てが濃厚で、それでいてくどくない面白い映画でした。

 

豪華キャスト×問題のある客

豪華キャストが演じるうざったい客・難癖をつける客・狡いことをする客という、いるいるこういう客っていうリアルさと、キャストの無駄遣い感がすごく面白かったです。

 

接客業や清掃業をしたことがある方だと、面倒な『お客様』とぶち当たる経験って結構あると思うので、理解・共感して笑えるところがあるでしょうし…。

 

それ以外の業種でも面倒な同僚がいたり、主婦だと面倒な隣人・ママ友がいたりすると思うので、わりと誰でも共感しやすい映画だったのではないかなと思います。

 

個人的にこういった『お客様』に自分は当たりたくはないけど、クレーマー系の話を聞くのは好きなので、かなり楽しんで観ることができました。

 

主人公格のキャラクターに魅力があるのももちろん良いのですが、こういったちょい役にも個性・過去・ストーリーがあったのはすごく良かったですね。

 

意味深に登場しつつ、それでいて去る時はスッと去っていく…キャストの無駄遣い感はすごいですけど、入れ替わりがあるからこそ要素過多にならなくてすごく好きでした。

 

印象としては三谷幸喜監督の作品…特に映画『THE 有頂天ホテル』に似ていたかなと思います。

 

やはり豪華キャストをちょい役で湯水の如く使い流していく感じ、ホテルという舞台設定的に似たものがあるかなと感じました。

 

ただ今作の場合はコメディ要素はそこまでなくて、あくまでもミステリー系の映画なので似た雰囲気はありつつもめっちゃ似ているというわけではないかな。

 

 

伏線ありのイヤミス感ラスト

山岸が話していた昔のストーカーの話が盲目の老婦人に繋がり、またホテルに来るという話も全て伏線だったという…伏線がちゃんと回収された見事なラストでしたね。

 

最初の方にあった伏線がブワッと回収されていく感じはすごい心地よくて、おぉっとなりました。

 

他のクレーマー客のことも、山岸の話も全てが伏線だった感があってミステリー映画として面白かったです。

 

ただ犯人の女性/長倉が子供を失っていたこと、恋人に逃げられてストーカー扱いされていたゆえの犯行だったと思うと…心にイヤなものが残る感じはありましたね。

 

恋人の男/松岡に対して最低って思うのはもちろんのこと、身重の身体で雨に打たれ続けていた女性にも思うところがあるし…。

 

でもあの状況だと絶望して、頭が働かなかっただろうなと思うと彼女の行動にも理解・共感できるものがあって余計にモヤっとしました。

 

モヤモヤというか…ジクジクとした何かが、心にずっと残り続ける感じがありましたね。

 

ミステリーとしてはすっきりと終わっているし、映画としても一応ハッピーエンドな感じで終わってはいるけど…犯人の去り方はかなり切なかったです。

 

印象としてはやはり同じ東野圭吾さんの映画化作品ということで、映画『容疑者Xの献身』とか『真夏の方程式』とかと似たものを感じましたね。

 

ミステリーとしてはちゃんと終わっているけど、なんか心にもやっとするものが残る感じ…切なさを感じさせる犯人の去り方に、似たものを感じました。

 

だからどちらかといえばイヤミス系というか、ハッピーエンドだけどみんながみんな幸せじゃない感じがお好きな方に向いている映画だったのかなと思います。

 

真夏の方程式

 

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映画『マスカレード・ホテル』の考察

 

【考察ポイント】

  • X1犯人/手嶋が捕まらなかった理由
  • 元彼/松岡がホテルに泊まれた理由
  • 救急搬送を山岸が話さなかった理由
  • X4犯人/長倉麻貴の真意
  • ラストの仮面舞踏会の意味
  • 明石家さんまはどこ?

 

X1犯人/手嶋が捕まらなかった理由

第一の事件・X1の犯人/手嶋がなかなか警察に捕まらなかったのは、暗号によって連続事件と思われたため・アリバイ証人本人に悪意がなかったためだと思います。

 

第一の事件被害者/岡部哲晴と、第一の事件犯人/手嶋正樹は横領の共犯者…だから動機は十分、有力な容疑者だったことでしょう。

 

しかし現場から一時間ほど離れた距離にある手嶋の自宅に元恋人/本多千鶴が電話しており、彼女の友人/井上浩代もそばにいたことからアリバイが証明されました。

 

けれど井上は岡部の元不倫相手で、彼のことを憎んでいたために手嶋に協力して、本多のスマホに登録された手嶋自宅の電話番号を他の場所へと書き換えてアリバイ工作。

 

こうして手嶋の犯行は隠されていましたが…これだけであれば、警察にすぐにバレていたことでしょう。

 

しかしネットで知り合った長倉たちと共謀していたことで次の事件が起こり、現場に暗号が残されていたために事件は1つではなく連続した事件として扱われてしまいます。

 

そして第二・第三の事件とは何の関連性もなかった手嶋は、容疑者から外されてしまいました。

 

これ以外にも岡部がプレイボーイだったために、不倫相手の内の1人である井上が特定できなかったことも事件解決の妨げになっていたのでしょう。

 

あとおそらくだけど手嶋のアリバイ証人である本多には偽証する可能性もなく、嘘をついている様子がなかったことも大きかったと思います。

 

一応、彼女に着信履歴は見せてもらったでしょうが『手嶋』と表示されていて、彼女本人に疑わしいところがなければわざわざ電話番号の確認まではしなかったのでしょう。

 

電話帳登録が当たり前になっている現代だからこそ、そしてアリバイ証人本人に偽証の意図が全く無い潔白だったからこそ警察も騙されてしまったのではないかな。

 

つまり手嶋がなかなか捕まらなかったのは暗号によって連続事件だと思われたため、アリバイ証人に疑わしいところがなかったためというのが大きいと思います。

 

元彼/松岡がホテルに泊まれた理由

長倉の元彼/松岡がすぐに名古屋から東京まで逃げられたこと、高級ホテルに泊まっていたことを思うと、彼は長倉の金銭を持ち去っていたのではないかなと思います。

 

松岡は1年前、交際相手であった長倉が妊娠したことをきっかけに名古屋から東京へと逃げてきていました。

 

そして東京の大型劇団のオーディションを受けるため、ホテル・コルテシア東京に宿泊していたようです。

 

役者志望で名古屋の小さな劇団に所属していた松岡が、上京してすぐに大型劇団のオーディションを受けていたことを思うと…典型的な夢追い人だったように思います。

 

実力はないけど本人に自覚はなし、夢を追い続けることこそ俺が俺自身であることみたいな。

 

そんな彼を愛していた長倉はおそらく恋人としてずっと応援し続け、時には金銭的な援助を行っていたのではないかなと思います。

 

でも子供ができたことで結婚する気なんてサラサラない松岡は逃げ出した…それだけなら長倉も諦めが付いたでしょうが、きっと諦めきれない理由があったのではないかな。

 

おそらくですが松岡は逃げる際に彼女の貯金を持ち逃げし、彼女のクレジットカードで東京行のチケット・ホテルの予約・新居の契約なども行っていたのだと思います。

 

だから長倉は逃げ出した松岡がホテル・コルテシア東京に泊まっていることを知っていたのでしょう。クレジットカードの明細を見たから。

 

身重の身体で思うように働けなくなる、愛した人に逃げられ貯金もない…こんな状態では生きていけないから、長倉は彼を追いかけてきたのでしょう。

 

つまり松岡がすぐに名古屋から東京に上京できたのも、高級ホテルに泊まれていたのも長倉のクレジットカードを無断使用し、貯金を持ち逃げしていたからだと思います。

 

事件までの松岡の1年間

1年も東京にいたのに知り合いがほぼいなかったこと、注射跡があるのに事件として扱われていなかったことを思うと…良い生活を送っていたわけではなかったのでしょう。

 

おそらくは東京で夢を叶えんと大型劇団のオーディンションを受けたけど、名古屋でくすぶっていたことを思うと、実力がなくて落ちたのだと思います。

 

だから彼女から奪った金で契約したアパートで、ちょこちょこアルバイトをしながら生活していたのではないかな。

 

友達もいない、知り合いと呼べる人ができない程度のアルバイト生活…なかなかに寂しい人生だったのではないかなと思います。

 

足首に注射跡がありながらも即事件として扱われないほど、自ら命を断った可能性があると思われるほど寂しい生活だったのでしょう。

 

そして知り合いもほとんどいないから、容疑者として浮上する人間もいない。

 

元恋人の長倉が容疑者として浮上していなかったのは、別れたのが1年前と時間が経過していたために、2人が付き合っていた証拠がなかったためかな。

 

もしくは岡部と同じように、長倉のように金銭を援助していた交際女性が数多くいたため、長倉1人を特定することができなかった可能性もありますね。

 

あと長倉本人が「年増の自分と本気で付き合うつもりなんてなかった」と言っていたことを思うと、年齢差を気にして周りに交際を明かしていなかったのではないかな。

 

名古屋では自由気ままに生活していたけど、東京では知り合いもほとんどできないほど寂しい人生を送っていたのではないかなと思います。

 

救急搬送を山岸が話さなかった理由

長倉が救急搬送されていたことを山岸が知らない様子だったのは、長倉が倒れたのは山岸が退勤したあと、休日だったから知らなかったのではないかなと思います。

 

長倉がホテルにやってきた時、山岸がフロント対応していた時は外がすっかり暗かったことを思うと、おそらくは遅番・夜勤の時間帯だったのでしょう。

 

しかし長倉が倒れたのは朝…松岡がチェックアウトするくらいの時間だから、もうシフトが入れ替わって山岸や遅番組は退勤済みでホテルにはいなかったのだと思います。

 

だから他の従業員が長倉を見ても「昨日来たストーカーの人だ」とはならなかったのでしょう。

 

つまり山岸は「◯日の朝、ホテル前に救急車が来た」という話は聞いているかもしれないけど、出勤日ではなかったために長倉のこととは知らなかったのだと思います。

 

だから新田に長倉の話を印象深いストーカー話としては話しつつも、救急搬送されたという話はしていなかったのでしょう。

 

X4犯人/長倉麻貴の真意

ネットで人を集めて連続事件を作り出してまで事件を隠そうとしたのは、父親としての責任から逃げた松岡と同じように、自分も逃げ切ろうとしていたからだと思います。

 

山岸はネットで出会った3人と結託し、捜査撹乱のためにそれぞれの現場で暗号を残すことで連続事件に見せかけ、自分の犯行を包み隠そうとしていました。

 

長倉にとっては他の3人の事件はある程度お粗末で、最悪犯人が逮捕されても良かった…自分の事件さえ迷宮入りにさせられれば良かったのでしょう。

 

だからこそ本来であれば無関係な新婦にストーカー行為をし、毒入りの飲料を送りつけて、人を雇ってまで暗号を渡すことで最後の事件を隠そうとしたのではないかな。

 

そこまでして捜査を撹乱し、犯行を隠そうとしたのは…長倉が子供を失ったことで、松岡が父親としての責任から逃げ切っていたからだと思います。

 

それに山岸も、間接的に松岡の逃亡・長倉の流産に関わっていながらも…何も知らず、責任を問われることもなく高級ホテルで働き続けている。

 

そんな2人が許せなかったからこそ、自分も2人に復讐しながら罪に問わないように完全に逃げ切ろうと計画したのではないかなと思います。

 

そのために1年間も恨みつらみをためて計画を練って、人を集めてまで犯行に及んだのではないかな。

 

2人に逃げ切られたこと・責任を問われなかったことが1番悔しくて憎かったからこそ、自分がされて1番嫌だったことを長倉はやり返そうとしていたのだと思います。

 

逮捕後の長倉

長倉は山岸の事件以外は言い逃れしようと思えばできるけど、復讐失敗の喪失感からどうでも良くなって全てを自白するのではないかなと思います。

 

ネットでやり取りをしていた人たちと共謀していたことは、メールアドレスやサイト経由から個人が突き止められないように工夫していれば言い逃れできるでしょう。

 

どんなに他の3人が警察で「ネットで出会った奴にそそのかされてやった」と言っても、その人物が特定さえされなければ逮捕されることはありませんからね。

 

松岡の事件もすでに火葬されていて、身体に弛緩剤の成分が残っていなかったのであれば…今回同じ弛緩剤を使おうとしていたとしても、言い逃れできた可能性もあります。

 

新婦へのストーカー行為に関しても、何も証拠が残っていなければ捕まることはないでしょう。

 

しかし山岸の事件に関しては筋弛緩剤入の注射器を持っていたこと、彼女を拘束して監禁していたことで現行犯逮捕されていたため言い逃れはできないと思います。

 

他の事件に関しては言い逃れできても、山岸の事件では言い逃れできない。

 

山岸の命を奪うこともできず山岸の事件で罪に問われるのであれば、長倉の復讐は完全に失敗…もうどうでも良くなって、全ての犯行を自白するのではないかなと思います。

 

完全犯罪にならないのであれば復讐にならない、1つでも罪を課されるのであればそれが何個になろうとも、長倉にとっては同じことなのではないかな。

 

だから長倉は山岸以外の事件ではワンチャン言い逃れできるけど、復讐失敗でどうでも良くなって全ての犯行を自白するのではないかなと思います。

 

犯行の凶器を統一しなかった理由

連続事件に見せかけつつも犯行の凶器を統一しなかったのは、統一することで凶器の調達のために証拠や足取りを残すリスクをなくすためだったのだと思います。

 

素人が犯行に及ぼうとして、中途半端に凶器を手に入れようとすると必ず証拠や足取りが残ってしまう。

 

だから各自現地調達にして足取りを残すリスクを減らし、計画をより完璧なものにするために、あえて凶器にゆとりを持たせていたのだと思います。

 

あとは手口がバラバラのほうが、愉快犯の可能性が高いと警察に思わせることができてさらに捜査を撹乱できると考えたからというのもあるかもしれませんね。

 

警察をあざ笑うように暗号を残し、手口もバラバラで計画性も感じられない…そんな犯人像を想像させるために、凶器はあえて統一しなかったのではないかなと思います。

 

新婦にストーカーをした理由

新婦をストーカーのターゲットに選んだのは、ちょうど自分の犯行決行日に結婚式を開く予定だったから、幸せそうなのが妬ましかったからだと思います。

 

現場に残す暗号−犯行日=位置情報という暗号だったことを思うと、長倉の中ですでに山岸を手に掛ける犯行日は決まっていたのでしょう。

 

おそらくですがちょうど1年前…山岸が長倉をあしらった日、自分の中に宿った命を失った日を犯行日に選んでいたのではないかなと思います。

 

新婦にストーカーし毒入りのお祝いを贈り、人を雇って彼女に暗号の紙を渡そうとしていたのは、警察の目を向こうに集中させて自分の犯行を隠すためだったのでしょう。

 

暗号を新婦の方に渡すことで警察に連続事件を食い止めたと思わせつつ、山岸を手に掛けるという自分の犯行は別の事件として扱わせようとしていたのだと思います。

 

そうすることで捜査を撹乱し、自分の事件を迷宮入りにさせたかったのではないかな。

 

だからホテルで起こす目くらましの事件・ターゲットは、何でも良かったし誰でも良かったのだと思います。

 

新婦がターゲットに選ばれたのは決行日+ホテル名などでSNS検索した際に、ちょうど彼女の結婚式の情報がヒットしたからではないかな。

 

それならSNSのコメントやフォロー経由で友人を調べることもできるし、投稿写真から行動範囲や自宅の位置を特定することもできなくはないですからね。

 

もしくは宿泊はせずとも下見のために、少し前からホテルのラウンジやレストランに度々訪れていた長倉は、ちょうど彼女たちの結婚式の話を耳にした可能性もあります。

 

それならホテルからの帰り道をつければ自宅の特定ができるし、郵便物をチェックすれば交友関係の情報を手にすることもできますからね。

 

だから彼女がターゲットに選ばれたのは、偶然といえば偶然です。

 

しかし自分は恋人も子供もお金も全てを失ったのに、これから幸せを手に入れようとする彼女を妬ましく思ったために、ターゲットに選んだというのもあるのではないかな。

 

つまり新婦をストーカーのターゲットに選んだのは、ちょうど自分の犯行決行日に結婚式を開く予定だったから、幸せそうなのが妬ましかったからだと思います。

 

盲目女性/片桐瑤子になった理由

盲目の女性/片桐瑤子になりすましていたのは盲目の方がホテルマンを度々呼び出す理由にしやすいから、山岸の仕事ぶりを間近で観察するためだったのだと思います。

 

盲目というハンディキャップを持っている人に対して、ホテルマンなどは特に丁寧に対応しやすい反面…どうせ見えないからと、ぞんざいな扱いもしやすいです。

 

そんな盲目の女性に対して山岸がどういう対応をするのか、彼女の仕事ぶりを見ておきたかったのだと思います。

 

自分は全てを失ったのに彼女はずっと仕事を続けて、やりがいをもって完璧な仕事をする…それが長倉の復讐心をさらに煽ってくれていたのではないかな。

 

あとは純粋に部屋の交換を申し出る可能性がある面倒な客と思わせることで、犯行日時にホテル側に交換用の別部屋も確保させておくためでもあったのでしょう。

 

そしていざ山岸を手にかけて自分が疑われることになっても、片桐瑤子という人物から長倉麻貴に繋がらないようにするための偽装工作でもあったと思います。

 

ちなみに片桐がボタンを落としたと山岸を呼び出して、不穏な空気感があったことはあったけど、あの時点では山岸を手に掛けるつもりはなかったでしょう。

 

1年間恨み続けた憎い人間が目の前にいることから、手にかけたい衝動に駆られることはあったでしょうが…あそこで手にかけては完全犯罪が台無しになりますからね。

 

あくまでも犯行決行日まで待つつもりで、片桐瑤子としてホテルに来たのは山岸の様子を見るためと、ホテル側への印象操作のための下準備だったのだと思います。

 

ラストの仮面舞踏会の意味

ラストの仮面舞踏会はお客様という仮面を被った人たちが異国人のように見えた、山岸の素顔が見たいという新田の心情からくる幻覚だったのではないかなと思います。

 

山岸は「お客様はお客様という仮面を被ってホテルに来る」と言っていたから、その話を思い出してたくさんの客が仮面を被った人たちに見えたのでしょう。

 

そして従業員も、ホテルマン・ベルボーイというそれぞれの仮面を被っている。

 

そして様々な想い・言葉が飛び交い、全ての人物を把握し切ることができなかった新田には、まるでそこが異国人による華やかな仮面舞踏会に見えたのではないかな。

 

警察官の仕事は仮面に隠された素顔を暴くこと…でもホテルマンも経験した新田はそんな彼らの仮面を剥がすべきではないとも思い、困惑していたというのもあるでしょう。

 

そんな新田のもとにやってくる、仮面を被った山岸。

 

でも仮面舞踏会の中、彼女だけは新田の前で自ら仮面を外して素顔を見せてくれた…それは彼女の素顔が見たいという彼の心情からくるものだったのではないかな。

 

気になる彼女の素顔が見たい、でも無理やり外したくない…自ら素顔を見せてほしいという想いの現れだったのかもしれませんね。

 

あとは今まではホテルマンとしての仮面を被った彼女しか見てこなかったけど、初めて仮面を外した彼女の素顔を見ることができたという意味もあるのではないかな。

 

つまりラストの仮面舞踏会は仮面を被った人たちが異国人のように見えた、山岸の素顔が見たい・見えたというの新田の心情からくる幻覚だったのではないかなと思います。

 

明石家さんまはどこ?

明石家さんま(友情出演)は実はラストの仮面舞踏会の前、ホテルのシーンでしれっと出演していたそうです。

 

ラストでホテルに来た新田の背後、ちょうど明石家さんまさんの名前が登場したあたりで、フロントでチェックインしているグレースーツとハット姿の人がさんまさん。

 

大竹という名前で、ホテルに泊まりに来た宿泊客の1人を演じていたらしいですが、セリフは一言もありません。

 

ピントも全くあっていないし、ハット姿ということもあり…明石家さんまさんの出演に気付いた方は少ないのではないかな。

 

私自身は観ていないので何とも言えませんが、どうやらフジテレビの『さんタク』というバラエティ番組で大竹というキャラがさんまさんという紹介があったらしいです。

 

さんまさんが友情出演していたのは、明石家さんま・木村拓哉2人の冠番組『さんタク』があったから…というのもあったかもしれませんね。

 

映画『マスカレード・ホテル』の関連作品

 

 

 
ホテルを舞台にした三谷幸喜監督作品。

豪華キャストを湯水の如く使い流す、キャストの無駄遣い感がお好きな方におすすめです。

 

 

 
東野圭吾さん原作の、ドラマ『ガリレオ』シリーズの映画。

今作の犯人から感じる切なさ・やりきれなさみたいな感じがお好きな方におすすめです。

恋愛映画がお好きな方にもぜひともおすすめしたいですね。

 

真夏の方程式

 

 
こちらも『ガリレオ』シリーズの映画。

こっちの方が何とも言えないやり切れさは強いかもしれませんね。

 

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まとめ

 

一時期話題になっていた映画なので名前は知っていたものの、観ていなくて今回が初視聴でしたが…思っていたよりも面白くてびっくりしました。

 

キャストもストーリーもミステリーのトリックも、ラストの感じも個人的に共感しやすいし好きなテイストですごく良かったです。

 

なのでどちらかといえば伏線がしっかりとあるミステリー映画がお好きな方、仕事をテーマにした映画がお好きな方におすすめな映画でしたね。

 

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