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映画『誰も知らない』の感想・考察 ラストのゆきちゃん&その後と結末

誰も知らない

 

育児放棄された子供たちの生活を描いた映画『誰も知らない』

 

特別な環境下で変わっていく子供たちを見守るような映画で、惨い行いに切なくなるような…何とも言えない想いが込み上げてくる映画でした。

 

どちらかといえば是枝監督の映画『万引き家族』がお好きな方、実話をモチーフにした切ない映画がお好きな方におすすめな映画です。

 

 

映画『誰も知らない』の作品情報

 

あらすじ

都内のアパートで4人の兄妹と共に暮らすシングルマザー一家。

 

一見すると仲良しな家族…しかし実際は子供たちの父親は全員バラバラ、学校に通わせてもらうことも、下の子供たちは外出すらも許されない状態で暮らしていました。

 

子供たちを家に縛り付ける母親は、子供を可愛がりはするものの男遊びばかりで家のことを一切せず、酔っぱらって深夜帰宅も当たり前な生活…。

 

そんな母親に代わり、12歳の長男が兄妹の面倒を見ながら買い物・料理をこなしていました。

 

しかしそんなある日、母親はわずかな現金と短いメモだけを残し失踪。

 

「いつものことだ」「すぐ帰ってくる」と思った子供たちでしたが、この日から子供たちだけの壮絶な漂流生活が始まります。

 

予告動画


誰も知らない(プレビュー)

 

動画リンク 

誰も知らない

 

映画『誰も知らない』の感想

 

【面白ポイント】

  • 同監督の映画『万引き家族』に似てる
  • 特別な環境下で変わっていく子供たち

 

同監督の映画『万引き家族』に似てる

一見すると仲良し家族に見えるのに、実は信じられない闇を抱えているというテーマが、同監督の映画『万引き家族』に似ていましたね。

 

特に子供の教育に良くない家庭環境であるにも関わらず、子供・親がお互いのことを愛し合っている…それ故に状況がより悪化していく感じがとても似ていました。

 

ただ映画の印象としては、万引き家族よりも共感しやすかったですね。

 

シングルマザーと子供たちがメインの映画だからかもしれませんが、女性としては父親と息子を中心に家族を描いた万引き家族よりも共感しやすいように感じました。

 

その分、子供たちの置かれている環境に切なくなったり、親の仕打ちに感じる惨さ・エグさも映画『誰も知らない』の方が強かったですけどね…。

 

特に明が母親の元恋人に生活費の援助を頼むところなんて…もうめちゃくちゃ切なかったです。

 

母親の元恋人に生活費をねだりに行く子供というだけでも切ないのに、そんな子供に対する恋人たちの態度、心を痛めることもない母親の態度…もう勘弁してくれって感じ。

 

なので今作は万引き家族がお好きだった方だけでなく、万引き家族がそんなに好みではなかった、共感しにくかったという方にもおすすめしたい映画でしたね。

 

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 特別な環境下で変わっていく子供たち

幼くして兄妹たちの面倒を見て、母親代わりに家のことをこなしていた明が、だんだん年頃の男の子らしく成長していくのが嬉しい反面、とても切なくなる映画でしたね。

 

幼い兄弟にはお菓子やおもちゃを買い与えたり、悲しい思いをさせないようにとずっと面倒を見ていた明。

 

そんな明が同年代の子たちと遊ぶようになって、お金を無駄遣いしたり家でたむろするようになったり、兄弟の面倒を見なくなっていくのは切ないけど嬉しかったです。

 

本来であれば明だって、お金の心配なんかすることなく学校行って・ご飯食べて・遊んで・疲れたら眠るだけで良い年頃のはずですから…それが12歳らしい姿なんですよね。

 

なのにそれがずっとできなくて我慢し続けて…。

 

でも母親が帰ってこなくなったことをきっかけに、今まで我慢していたものが壊れてしまったのでしょうね。

 

そう思うと明が変わってしまったことにも共感できますし…普通の感覚を持ち始めたことを嬉しく思う反面、何とも切ない感じがしました。

 

なので今作はそんな特別な環境下で変わっていく子供を描いた映画がお好きな方、成長が嬉しくもあり切なくなるような映画がお好きな方におすすめしたい映画ですね。

 

映画『誰も知らない』の考察

 

【考察ポイント】

  • ゆきが命を落とした理由
  • ラストのその後&結末
  • 実話とストーリーが違う理由

 

ゆきが命を落とした理由

おそらくゆきは母親をすぐに出迎えられるように、椅子に乗って外を眺めていたところを足を滑らせて椅子から落ちてしまい、頭を打って命を落としたのではないかな。

 

ゆきも幼いなりに母親がいなくなったことで明がイライラして、京子が悲しみ、茂に元気がないことを察していたんでしょう。

 

だから母親さえ帰ってきてくれれば元通りになる、仲良しの家族に戻れると思ったからこそ、早く帰ってきてという願いを込めて外を覗いていたのではないかなと思います。

 

ただ誰かがゆきをちゃんと見ていたら、椅子に上るのをやめさせることができたはずだし…。

 

もし椅子から落ちた時にすぐに救急車を呼べば、助かった可能性は十分にあると思うのですが…明たちはそれをしませんでした。

 

しなかったというよりかは、そういう考えがなかったという方が正しいです。

 

悪いのは子供たちではなく、子供に「ケガをしたら救急車」「大人を頼る」ということを教えてあげなかった周りの大人たち

 

なのでゆきが命を落としたのはあくまでも事故が原因ではあるのですが、母親を含めた大人たちのせいということにも繋がるのではないかなと思いました。


ラストのその後&結末

母親が送金を再開したこと、子供たちが楽しそうに揃って水・食事を調達していたことを思うと、ゆきを失う前と変わらない生活をその後も送り続けるのではないかな。

 

大家が家賃の相談に1回しか家を訪れていないので、おそらく家賃だけは母親が振り込んでいるからあのアパートに住み続けることができているのでしょうね。

 

住むところさえあればコンビニの廃棄品と公園の水道・トイレで必要最低限の日々は送れているようなので、子供だけの生活はこのまま継続されるのだと思います。

 

周りの大人たちが児童相談所、警察とかに相談してくれれば良いのかもしれませんが…時代的に難しいですよね。

 

なのでおそらくそのまま子供たちだけで暮らし、母親が恋人と別れたら子供たちの元に戻って一緒に生活…新たな恋人が見つかったら失踪ということを繰り返すのでしょう。

 

そして最終的にはゆきちゃんのように事故で命を落とすか、栄養失調などで子供たち全員が命を落とすまで、永遠にあの状態の生活が続くのではないかなと思いました。


実話とストーリーが違う理由

実話とストーリーの細部が異なっているのは、子供に罪はない、子供たちだけで生きる過酷さを強調するためにあえて設定を変えたのではないかなと思います。

 

私もネット上でモチーフとなった事件を調べただけなので、詳細については何とも言えませんが…「結構実話と違うんだな」という印象を受けました。

 

おそらく実話通りにしてしまうと子供に罪はないという部分が揺らぐというか…子供たちの印象が変わってしまうからではないかなと思います。

 

あくまでも悪いのは育児放棄した両親・大人たちであって、子供にも罪があるように映るのは良くないと思ったために、ストーリーを変更したのではないでしょうか。

 

特に子供たちは未成年でしたし今後の生活もあるわけですから、今作のテーマ上伝えなくて良いこと、描くべきではないことはカットしたのではないかなと思います。

 

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まとめ

 

テーマがテーマなだけに「面白かった!」とは言いにくい映画ですが…色々と思うところのある何とも切ない映画でした。

 

育児放棄の切なさ・過酷さを知るためにも観て損のない映画だとは思いますが、テーマ的に好みは別れるかもしれませんね。

 

どちらかといえば映画『万引き家族』がお好きだった方、実話をモチーフにした切ない映画がお好きな方におすすめの映画です!

 

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