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映画『名探偵ピカチュウ』のネタバレ感想・考察 犯人の犯行動機&父親・ミュウツーの目的

名探偵ピカチュウ(吹替版)

 

青年とピカチュウが、消えた父親の後を追って冒険する映画『名探偵ピカチュウ』。

 

実写のようにぬめぬめ動くポケモンたちに最初は違和感を感じましたが、慣れてくるとバトルシーンのカッコ良さに魅了されていくようになりました!

 

そして切なさ・面白さ・冒険感が詰まったストーリーも魅力的で面白かったです!

 

どちらかといえば切なさ・面白さのバランスがちょうど良い映画がお好きな方、ポケモンを知らないけど興味があるという方におすすめな映画でした。

 

 

映画『名探偵ピカチュウ』の作品情報

 

あらすじ

母親を幼い頃に亡くし、祖母に育てられた青年・ティム。

 

保険会社に勤めながら平凡な日々を送っていたある日、離れて暮らす父親・ハリーが事故で他界したと連絡を受けました。

 

父が暮らしていたのは、ポケモンと人間が共存する街・ライムシティ。

 

遺品整理のためライムシティを訪れたティムは、そこで初めて父にパートナーのポケモンがいたこと、離れていても息子である自分を愛していたことを知ります。

 

そして新人記者・ルーシーと、なぜか言葉の通じる父のパートナーポケモン・ピカチュウから、父が陰謀に巻き込まれた可能性があることも聞きました。

 

分からないことだらけで戸惑うティムに、ピカチュウは「父親は生きている。一緒に捜しに行こう」と提案します。

 

予告動画


【公式】映画「名探偵ピカチュウ」予告①

 

動画リンク

名探偵ピカチュウ(吹替版)

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映画『名探偵ピカチュウ』の感想

 

【面白ポイント】

  • 実写のように動くポケモン
  • 切なく・面白いストーリー
  • バトルシーンがカッコいい!

 

実写のように動くポケモン

大好きだったゲーム『ポケモン』がまるで実写のように動き回り、現実世界の中に当たり前のように存在しているというのは何とも不思議な感覚でしたね。

 

普通の人がポケモンについて真剣に語っていたり、電車・街中に当たり前のようにポケモンがいて、時にはポケモンに襲われたり…。

 

ポケモンが当たり前に存在している世界としてリアルだし良いとは思うのですが、何か例えようのない違和感というか引っかかりを感じました。

 

幼い頃から慣れ親しんできたゲーム・アニメ作品が実写になるのは、自分の中で言い知れぬ反発が起こるというか、受け入れるのに少し時間がかかるのかもしれませんね。

 

あとポケモンが微妙に可愛くないというか、ちょっと生々しくて気持ち悪くなっていたせいもあるかと思います。

 

可愛いポケモン・カッコいいポケモンというよりも、カラフルな毛並みと血肉感のある表皮がちょっとクリーチャー感が強くて…。

 

ピカチュウはフワフワしわしわで可愛かったのですが、その他のポケモンについては人によって好みが別れそうな感じがありましたね。

 

見慣れてくると多少は愛嬌があるように感じられるのですが、最初はちょっとインパクトがあります。

 

なので今作はどちらかと言えばポケモンにあまり思い入れのない方、クリーチャーっぽいポケモンを受け入れられる方におすすめな映画ですね。

 

切なく・面白いストーリー

ポケモンらしいといえばらしい、ポップなモンスターたちとは裏腹に切なさもしっかりとあるストーリーで面白かったです。

 

切ないストーリーがあるからこそストーリーの流れが自然になっていたし、重さがプラスされることで全体的に見応えが感じられました。

 

1人と1匹の夢のある冒険と戦いを楽しませつつ、切ないヒューマンドラマで現実に引き戻しながらストーリー展開していくのが、ちょうど良いバランスでしたね。

 

重過ぎず、されど夢ばかりにし過ぎずない丁度良い塩梅!

 

その合間におっさん臭いピカチュウが毒を入れて、笑いもしっかりと入れていく感じが原作のイメージを壊すことなくテンポよく楽しめて面白かったです。

 

印象としては映画『テッド』に少し似ていました。

 

毒っぽい可愛いキャラが1人の少年と過ごしながら、面白おかしくストーリー展開していくのが似ていたかなと思います。

 

ポケモンの実写映画ということで、正直映像にばかり力を入れた映画でストーリーはイマイチなんだろうな…と思い込んでいたのですが、嬉しい誤算でしたね。

 

なので映像と共にストーリーもしっかりと楽しみたい方、切なさ・ファンタジー・笑いのバランスがちょうど良い映画がお好きな方におすすめな映画です!

 

テッド (吹替版)

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バトルシーンがカッコいい!

最初はクリーチャー感の強いポケモンにちょっと引き気味でしたが、中盤からポケモンバトルのシーンが入ってくると、もうカッコ良くてテンション上がりまくりでしたね!

 

決まった動きを繰り返すゲームとは違い、子供向けのアニメとも違う迫力・美しさを感じる大人が楽しめるようなバトルシーンですごくテンションが上がりました。

 

前後のストーリーがまたポケモンバトルを盛り上げてくれていて、「うおぉぉぉっ!」と小雄たけびを上げたくなるようなバトルでしたね。

 

ゲームでおなじみの技名が結構出てくるので、ゲームやアニメのポケモンを知っていた方がより楽しめるかなとは思いますが…。

 

ポケモンを知らなくても映像・ストーリーで楽しめるような映画になっているので、ポケモンを知らないという方にもぜひともおすすめしたいです!

 

特にバトルシーンはメチャクチャカッコいいので、ロマンのある映画がお好きな方はぜひチェックしてみてください!

 

映画『名探偵ピカチュウ』の考察

 

【考察ポイント】

  • 真犯人・ハワードの犯行動機
  • コーヒー好きなピカチュウの正体
  • 父親・ハリーとミュウツーの目的

 

真犯人・ハワードの犯行動機

自分の病気・老いを身近に感じ、もっと可能性を持った存在になりたいという願いが暴走した結果、人間をポケモンにする道に走ってしまったのではないかなと思います。

 

ハワードは街のために・未来のためにとガムシャラに働いてきたのに…老いた今は病気を理由に仕事から退き、車いす生活で余生を過ごす終わりへと向かっていく日々。

 

ポケモンは経験を積み、進化すればするほど可能性が広がり強くなっていくのに、人間の自分は老いて弱っていくばかりと考えてしまったのでしょう。

 

だからポケモンのようになりたいと考えるようになったのだと思います。

 

ポケモンになれば空も飛べるし、火や水を吐いて、念力で物を操ることもできる…なんだってできる可能性の塊になることができますからね。

 

そうすれば息子への負い目を感じることなく、息子と向き合って今までの失った時間をやり直せる、新しい人生を始められると思ったのではないかな。

 

そしてそんな老人の願いが権力と金を持っているばかりに暴走してしまい、人間という存在が弱いのが悪い…ポケモンになる方が幸せという極論に至ったのだと思います。

 

ポケモンを愛し、ポケモンに無限大の可能性を感じていたからこそ歪んだ考えを持ち、愛していたはずのポケモンに非道な実験を繰り返すようになったのでしょう。

 

なので最初はあくまでも自分の病気・老いから解放されたいという老人の願いだったのに、暴走して人間をポケモンにする計画に歪んでいってしまったのだと思います。

 

コーヒー好きなピカチュウの正体

ピカチュウの中にティムの父親・ハリーの魂が入っていたのですが、コーヒーや女性が好きなのは元々のピカチュウの趣味嗜好だと思います。

 

おそらくポケモンの中に人間の魂が入ると人間の思考・言動が前面に出てくるものの、ポケモンの元の趣味嗜好もわずかに残るのでしょう。

 

そしてポケモンから人間の魂が出て行くとポケモンの思考・言動は元に戻り、ポケモンになる時に失った人間の記憶も元に戻るのだと思います。

 

ただピカチュウとハリーのように長い間身体を共有してしまうと、お互いの趣味嗜好がうつってしまうのでしょう。

 

だからピカチュウはハリーのようにティムの側にいたいと思うようになり、ハリーはピカチュウのようにコーヒーが異様に飲みたくなっていたのではないかな。

 

なのでコーヒーや女性が好きなおっさん臭い部分は、あくまでもピカチュウの元々の趣味嗜好なのだと思います。

 

父親・ハリーとミュウツーの目的

ティムの父親・ハリーとミュウツーは捕獲者・ターゲットという関係でしたが、ハワードの計画を阻止するために協力し合っていたのだと思います。

 

ティムの父・ハリーはハワードに依頼されてミュウツーを捕獲したのですが、ハワードの目的が危険なものだと知り、計画を阻止するためにミュウツーを逃がしますが…。

 

ミュウツーを逃がしたことがハワードにバレてしまい、追手に襲撃されて重傷を負ってしまいました。

 

そしてミュウツーは人間を憎んでいましたが、己の利害のため以外に行動する良い人間がいることを知り、ハワードを止めるためにハリーに協力することにしたのでしょう。

 

だからハリーを襲う追手を追い払い、事故にあった彼を助けることにしたのだと思います。

 

ただハリーをただ回復させただけだと、警察・政財界に強い影響力を持つハワードにすぐ生存がバレてしまい、また命が危険に晒されると判断したミュウツーは…。

 

ピカチュウの身体にハリーの魂を入れ、ハワードに見つからないようにしながら悪事を暴いてもらおうとしたのだと思います。

 

だからピカチュウにハリーの息子を探し出し、全ての真実を伝えるために自分の元に連れてくるように依頼していたのでしょう。

 

というか…記憶を失っても探偵としての性は変わらないから、息子と会って自分の状況を理解すれば、すぐに真実を知るために行動を起こすと分かっていたのかも。

 

そして2人に真実を暴いてもらう間、ミュウツー自身はハワードに見つからないように姿を隠していたのでしょう。

 

何ともフワフワとした計画ですが、自分たちの身を守りながらハワードの計画を阻止するために、ミュウツーはハリーに協力していたのだと思います。

 

映画『名探偵ピカチュウ』の関連作品

 

テッド (吹替版)

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今作がお好きな方におすすめ!
ふわふわな見た目に反して、毒立たっぷりなおじさんキャラがお好きな方に。

 

まとめ

 

正直あまり期待していなかったのですが、予想外にボリュームのあるストーリー・テンションの上がる映像でメチャクチャ面白かったです!

 

最初はポケモンがちょっと気持ち悪くて「うーん…」となってしまうかもしれませんが、大人の少年心をくすぐる映画なのでぜひ最後まで観てみていただきたいです!

 

どちらかといえば切なさも面白さもあるストーリーがお好きな方、ポケモンは知らないけどロマンのある映画は好きという方におすすめな映画でした!