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映画『マトリックス』のネタバレ感想・考察 ラストの意味&エージェント・スミスの正体

マトリックス(吹替版)

 

仮想世界と現実での戦いを描いた映画『マトリックス』。

 

魅せるSFアクションが有名な映画ですが、思っていたよりもSF感は少なめでどちらかといえば考察の余地ありまくりの謎めいたストーリーが印象的な映画で驚きました

 

なのでどちらかといえば肉弾戦多めなSFアクション映画がお好きな方、考察することで少しずつ理解していくような謎めいたストーリーがお好きな方におすすめ!

 

 

映画『マトリックス』の作品情報

 

あらすじ

あらゆるコンピューター犯罪に手を染める凄腕ハッカー・ネオ。

 

昼間は大手企業のプログラマーとして健全に働きながら、夜は漠然と感じている日常への疑問の答えを探し求めてパソコンに向かう日々を過ごしていました。

 

そんなある日、突然現れた有名なハッカー・トリニティがネオに「危険が迫っている」と警告…翌日には謎の男・モーフィアスからも同様の警告をされます。

 

しかし警告も虚しくオフィスに押し寄せてきたサングラスに黒スーツ姿の集団に捕まってしまったネオは、「モーフィアスを捕まえるのに協力しろ」と言われますが拒否。

 

その夜、再び連絡してきたモーフィアスと会うことを決意したネオは、ついにずっと感じていた疑問の答えを目の当たりにするのですが…。

 

予告動画


www.youtube.com

 

動画リンク

マトリックス(吹替版)

マトリックス(吹替版)

  • キアヌ・リーブス
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映画『マトリックス』の感想

 

【面白ポイント】

  • 演舞のようなアクション
  • 謎めいたストーリー
  • 思ったよりもSF感少なめ

 

演舞のようなアクション

まるでアメコミヒーローのような効果音・インパクトのある見た目が印象的なアクションで、演舞を観ている感覚で楽しめるアクションで面白かったです。

 

シュバッ・ブワッとアメコミの文字の効果音が見えてきそうなくらい挙動1つ1つにSEがついていて、映像と合わせて音声からも楽しめるようになっていたし…。

 

スローになったりスピーディーになって残像が残ったりといった映像的な演出も多くて、今観ても斬新に感じるくらい魅力的なアクションでした。

 

ただ力強さや迫力のあるアクションというよりも画面映えする魅せる戦いというか…演舞に近いアクションで、カッコ良いよりもスゴイという感想の方が強かったですね。

 

有名なSFアクション映画ということで人間離れした動き、未来的な武器がたくさん出てくるのかと思いきや戦い自体は思ったよりもシンプルな肉弾戦で…。

 

圧倒的なパワーというよりも多くの手数で時間をかけて決める戦いのせいか、爽快さやスマートさもそんなになかったように思います。

 

画面をぐるぐる動かしたり変に区切ったりせずに見せてくれるので映像としての観やすさはあるのですが…パワフルさを求めてる方には物足りないかもしれませんね。

 

なのでどちらかといえばパワフルさよりも手数で魅せるアクションがお好きな方、演舞のような画面映えするアクションがお好きな方におすすめな映画でした!

 

謎めいたストーリー

画面映えするアクションが有名な映画ですが、思っていたよりも考察する余地の多い謎めいたストーリーで驚きました。

 

仮想世界と現実世界・救世主とは・マトリックスとは…謎から始まり、謎めいた展開が次の謎を呼び、何というかとにかく謎に包まれたストーリーでしたね。

 

その謎がストーリーが進むに連れて少しずつ明かされたり、考察するのに必要な情報が得られたりするのですが…それでも謎がとにかく多いです。

 

謎が多いと言うか…情報と解説が少ないという方が正しいかもしれませんね。

 

一応キャラのセリフで説明されているシーンもあるのですが、言葉のチョイスが独特で会話が噛み合っていないせいか意図をつかみ切れないことが多いです。

 

そのせいかキャラに共感しにくく、必然的にストーリーにも身が入りきらない感じがあったように思います。

 

視聴後に考察をすれば一応自分なりの楽しみ方ができるし、シリーズを観続ければより理解が深められるのかなとは思うのですが…好みは分かれそうですね。

 

なのでどちらかといえば次回作への期待が高まる謎にまみれたまま終わる映画がお好きな方、独特な世界観・ストーリーの映画がお好きな方におすすめな映画でした。

 

思ったよりもSF感少なめ

何というか世界観はSFなのですが、アクションやストーリー展開は根性論・精神論が多くて思っていたよりかはSF感が控えめな映画でしたね。

 

進化しすぎたAIと人間が戦うという世界観はSFなのですが、人間側の戦い方はプログラムの世界に入り込んだりエージェントと肉弾戦をしたりと…。

 

思っていたよりもアナログで確実性がないわりにリスクは多く、精神論・根性論がメインの戦い方でSF味はあまり感じませんでした。

 

なので逆に映画好きだけどSF映画はあまり観たことがないという方には、観やすく純粋にストーリーを楽しみやすい映画なのかもしれませんね。

 

ただ結末のセリフ的にも次回作を想定しているような感じがしたので…シリーズ通して観てやっと魅力が分かるタイプの映画なのかなとは思いました。

 

なのでどちらかといえばSF映画をあまり観たことがない方や敬遠している方、シリーズ通して楽しむタイプの映画がお好きな方におすすめな映画ですね。

 

ただ正直、個人的には似たようなテイストのSFアクション映画なら映画『インセプション』や『トランセンデンス』の方が好きです。

 

現実世界と仮想世界が入り乱れる感じ、夢とロマンの詰まったSF×アクション演出がお好きな方にはインセプション。

 

賢くなり過ぎたAIと人間が戦う構図、SFだけど精神面が重要視されているストーリー展開がお好きな方にはトランセンデンスがおすすめです!

 

◆あわせて読みたい◆

 

映画『マトリックス』の考察

 

【考察ポイント】

  • 電話が出入り口になっている理由
  • エージェント・スミスの正体
  • 救世主の正体
  • マトリックスの存在理由
  • ラストのキスでネオが目覚めた理由

 

電話が出入り口になっている理由

電話がマトリックスへの出入り口になっているのは、他人を巻き込まず・目立たず現実世界に戻ることができる最適な方法だったからじゃないかなと思います。

 

そもそもマトリックスから現実世界に戻るには、眠っている状態の現実世界ではなく精神のある仮想世界で専用の帰還プログラムを見聞きする必要があったのではないかな。

 

ただマトリックスは精神のみで入る仮想世界なので現実世界から物品を持ち込むことができないし、向こうでプログラムを再構成するのは時間がかかりすぎてしまいます。

 

そしてもし見るタイプのプログラムだった場合、敵と交戦中や緊急時に周りを警戒ができずに危険。

 

だから現実世界からマトリックスに向けて、帰還プログラムを音声にして送ってもらう必要性があったのだと思います。

 

ただマトリックスで急に帰還プログラムを再生すると周りの人間まで現実世界に引っ張ってきてしまい、受け入れきれずにパニックになる可能性が高いです。

 

だから個人にだけ帰還プログラムを再生できる電話を利用していたのでしょう。

 

ただ当時の携帯ではプログラムの送受信に適していないため、目撃者が少なく悪目立ちしない人気のない電話ボックスや個室の電話を利用していたのだと思います。

 

エージェント・スミスの正体

エージェントはマトリックスを守る監視プログラムなのですが、エージェント・スミスだけは進化して自我や感情を持つようになっていたのではないかなと思います。

 

おそらく最初は自我などなく、AIの指令通りに異変の排除・マトリックス内の巡回・均衡を保つ存在だったのでしょうが…。

 

進化したAIが作り出したプログラムがたくさんの人間に囲まれ、人間と関わる内に人間のような自我や感情を持つようになっていたのではないかなと思います。

 

だから人間相手に交渉したりイライラしたり、時には人間への嫌悪を見せたり武器を捨てて肉弾戦に持ち込んだりといった感情を見せていたのでしょう。

 

他のエージェントは指令通りに動いているのに、エージェント・スミスだけは単独行動がありましたし…。

 

何よりも他の2人は名前を名乗ることがほぼなかったのに、エージェント・スミスだけは何度も自分の名前を名乗っていました。

 

ネオがラストで自分の名前にこだわりを持っていたように、名前は己を表す重大なものだと思っているからこそ…感情があるからこそ何度も名乗っていたのではないかな。

 

つまりエージェント3人の内2人は通常の監視プログラムですが、エージェント・スミスだけは人間のような自我・感情を持ち始めていたのではないかなと思います。

 

シリーズ通して観た上での考察は、シリーズ3作目の映画『マトリックス レボリューションズ』の考察をチェックしてみてください!

 

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救世主の正体

救世主はマトリックス外部の人間がマトリックスを壊すために生み出した、エージェントと同じようなプログラム・ウイルスだったのではないかなと思います。

 

モーフィアスは「マトリックスがつくられた時、内部で彼は生まれた」「彼にはマトリックスを変えることができた」「最初のメンバーは彼に解放された」と言っていました。

 

救世主がマトリックスと同時期に内部で生まれたという表現、マトリックスの真実を知っていたこと、1人だけ特殊な能力を持っていたことを思うと…。

 

救世主は外部の人間がマトリックスを破壊し、囚われた人間を解放するために生み出したウイルスに近いプログラムだったのではないかなと思います。

 

そしてプログラムのエージェントが他の人間の身体を乗っ取れたように、救世主ウイルスもどんどん他の人間に影響を与えて広がっていたのではないかな。

 

ウイルスのようなものだからこそ救世主が消えたとしてもこの世界はおかしいと疑問を抱く人間が増え、能力を受け継いだ新たな救世主も現れていたのだと思います。

 

こちらもシリーズ通しての結末が知りたい方は、3作目の考察をチェックしてみてください!

 

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マトリックスの存在理由

ただ人間をエネルギーにするだけでなく人間らしい生活をさせていたのは、人間に人間の世話をさせて効率よく人間を増やしていくためだったのではないかなと思います。

 

最初は全人類をスムーズにマトリックス内に入れるために仮想世界を作っていたのでしょうが、その後、エネルギーにするだけなら仮想世界は不要になるはず。

 

なのにずっと仮想世界を維持していたのは、仮想世界を奪うと赤ん坊が長生きしなかったためだと思います。

 

赤ん坊は愛情を与えられないと長生きできないという実験結果が昔あったと言われているし…ただ人間を生み出し管理するだけでは長生きしなかったのでしょう。

 

かといって個人差のある赤ん坊1人1人に対応するのはシステム化しにくく、時間・手間もかかって長期的に見て効率の良いこととは言い難いです。

 

そこである程度まで成長している大人に赤ん坊の面倒を見させることにしたのですが…ただ子守をさせるだけだと大人側にも不満が溜まってしまうのでしょうね。

 

だからこそ現実世界を模した仮想世界だけを用意してそこに人間を放ち、人間本位で繁殖・生活をさせることにしたのだと思います。

 

人間は放っておけば長生きできるように生活し、時に恋をして人間同士でくっつき子を求めるようになるから…あとは外部でつくった赤ん坊をあてがうだけで繁殖が完了。

 

やりがい・愛・知恵があることで人間は長生きしたいと思うようになるし、衣食住・病気等も全て自分たちで解決するようになるので手出しがほぼ不要に。

 

AIはマトリックスの最低限の監視・管理だけで、人間が勝手に育成・長寿に努めて効率的に繁殖してくれからこそ、快適な仮想世界をずっと維持していたのだと思います。

 

ラストのキスでネオが目覚めた理由

ラストでネオがトリニティのキスで救世主として目覚めたのは、救世主ウイルスに感染した者同士の現実世界での愛こそ覚醒のスイッチだったからではないかなと思います。

 

預言者は「救世主であることは恋と一緒。他人にはわからないけど、自分には痛いほど分かる」と言っていましたから…。

 

そのことから恋と同じように救世主は誰しもなりえる可能性があるもの、きっかけがあって初めて救世主になる…気付くという意味だったのではないかなと思います。

 

そしてその気付くためのきっかけこそが、ネオにとってはトリニティのキス…というか愛だったのではないかな。

 

心停止した後もしばらくは蘇生の可能性がありますし、亡くなる寸前まで肉体には聴覚が残っていると言われているので…。

 

心停止した後にマトリックスから現実に感覚が戻っていたネオは、そこでトリニティの言葉を聞いて救世主として覚醒して蘇生したのではないかなと思います。

 

マトリックス内の精神と肉体は繋がっているからこそ、精神が持ち直したことで肉体も持ち直したのでしょう。

 

救世主の覚醒に必要なのはキスではなく愛…救世主になりえる可能性のある者同士の、現実世界で生きたいという本能的な欲求だったのではないかなと思います。

 

映画『マトリックス』の関連作品

 

インセプション(吹替版)

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まとめ

 

名前は知っていたものの今回が初視聴だったのですが、想像と違って難解なストーリーが印象的な映画でちょっと驚きの方が大きかったですね。

 

長編を想定しているためか謎も多く、考察がはかどる反面スッキリとしない部分が多くて…好みの分かれそうな映画に感じました。

 

なのでどちらかといえば考察しながら少しずつ理解していくような映画がお好きな方、ストーリーに重きを置いたSF映画がお好きな方におすすめな映画です!

 

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