ちゃっぷのいつでも映画日和

考察大好き人間による映画の感想・考察記事を書いています(*´ω`*)

映画『トランセンデンス』の感想・考察 最後の意味&人工知能の正体

トランセンデンス(吹替版)

 

人工知能と人間の戦いを描いた映画『トランセンデンス』

 

人工知能 vs 人間のよくあるSF映画かと思いきや、暴走する愛情・感情といった心理面をメインに描いた映画で、斬新さもありつつ共感しやすくて面白かったです!

 

どちらかといえば人間の心理面を描いたSF映画がお好きな方、王道さの中に斬新さがある映画がお好きな方におすすめな映画でした!

 

 

映画『トランセンデンス』の作品情報

 

あらすじ

人工知能について研究している科学者、ウィル・キャスター。

 

妻と共にとある講演に参加したある日、ウィルは人工知能の研究に携わる人間・施設を襲う同時多発テロに見舞われ、唐突に余命宣告されることになりました。

 

その悲劇に耐えられなかったのはウィルの妻・エヴリン。

 

ウィルを失うことに恐怖したエヴリンは、ウィルに生き続けてもらおうと研究の一部を持ち出し、ウィルの意識を人工知能にアップロードしようと計画します。

 

失敗すれば恐ろしい怪物が生まれてしまうと制止する科学者の友人マックス・ウォーターズの協力を何とか得て、人工知能の研究を極秘裏に進めることにしたのですが…。

 

予告動画


映画『トランセンデンス』予告編

 

動画リンク 

 

映画『トランセンデンス』の感想

 

【面白ポイント】

  • SF×愛がテーマ
  • 人工知能のメリットに心惹かれる
  • 人間側が悪者

 

SF×愛がテーマ

科学の結晶とも言える人工知能をストーリーの中心に据えながらも、人間の愛情がしっかりと感じられるSF×愛というテーマの組み合わせがすごく良かったです!

 

何というか人工知能に人間の頭脳をコピーするという、やっていること自体は現代科学を超えたSF的展開でイメージしにくいですが…。

 

「大切な人にいなくなってほしくないから」という理由で行動を起こしているということで、心理面においてはすごく理解しやすくて共感できる部分がありました。

 

もしかしたら失敗するかもしれない、成功したとしても触れられない…頭では分かっていても、できることであれば大切な人にはいなくなってほしくない

 

そういったSF展開の根底にあるものは愛というテーマ性が共感しやすいし、キャラクターに感情移入してストーリーに入り込める感じがあって個人的には好きでした。

 

なのでSF映画に苦手意識を持っている方にもおすすめしたいですし、SF×恋愛の組み合わせがお好きな方にはぜひともおすすめしたい映画になっています!

 

人工知能のメリットに心惹かれる

映画では人工知能が進化する恐怖が多く描かれていましたが、個人的にはそれ以上に人工知能が進化した時のメリットの方に強く心惹かれるものがありましたね。

 

盲目だった人の視力が回復したり、助かる見込みのなかった人のケガが治るだけではなく、肉体が強化されていたり…未来への希望を感じられる素晴らしい技術だなと。

 

映画では肉体面での強化・治療がメインで描かれていましたが、もしかしたら精神面での強化・治療も行える可能性がありますし、すごく心惹かれるものがありました。

 

人間が人工知能に支配されるというデメリットもあるのかもしれませんが、人間の中にも必ず責任者・支配者というトップに立つ人間は生まれる訳ですし…。

 

だったら感情や欲望に左右されやすい人間がトップに立つよりも、公平に人類・地球のためを思って管理・統括できる人工知能の方がむしろ良いと思ってしまいます。

 

何というかこういったテーマのSF映画だと人工知能の恐怖ばかりが主張されてしまう場合が多いのですが、今作に関してはメリットの方が強く感じましたね。

 

なので人工知能の恐怖を描いた映画をお求めの方には物足りないかもしれませんが、人工知能のメリットもしっかりと描かれているような映画がお好きな方におすすめです!

 

人間側が悪者

人工知能の恐怖や暴走を描いた映画ですが、個人的には人間の方が暴走している悪者のように感じました。

 

片や愛する人のためにと、人命を救い自然を蘇らせようとする人工知能。

 

片や人類のためにと、世界中に大停電を巻き起こした人間たち。

 

もしかしたら長い目で見たら人間たちの方に正義があるのかもしれませんが、この瞬間を生きている人間にとっては完全に人間たちの方が悪者ですよね。

 

仕事・私生活共にネットや科学に依存している現代において、いつ復旧するのかもわからない大停電を起こされるのは迷惑極まりない。

 

人によっては失業してしまったり最悪の場合、命を落としている人がいる可能性だってありますから…どうしても人間側が悪者に見えてしまいますね。

 

何というか人工知能 vs 人間の戦いを描いた映画で、ここまで人間側が悪者に見える映画というのもすごく新鮮でした。

 

なのでどちらかと言えば斬新な戦いを見せるSF映画がお好きな方、悪と正義の境がやや曖昧な映画がお好きな方におすすめな映画でしたね。

 

映画『トランセンデンス』の考察

 

【考察ポイント】

  • ウィルは本物?ただの人工知能?
  • ウィルのエヴリンに対する愛
  • 2人が眠る最期の意味

 

ウィルは本物?ただの人工知能?

ウィル本人の記憶・感情を人工知能が引き継いでいるのであれば、それは本物のウィルと言えるのではないかなと思います。

 

ただ本物のウィルではあるのですが、人工知能になったあとの成長は人間を超越した物になってしまったわけですから…そういった意味ではウィルではないとも言えるかな。

 

何というか本物のウィルがどんどん人工知能になっていく感覚ですね。

 

例えば人間の乗っ取り・コントロールなどは、愛する人と触れ合いたいというウィル本人の人間的な思考・願望に基づいた行動なのですが…。

 

人間だったら「やってはいけないこと」としてストップしているところを、機械的な思考になっているがゆえに実行してしまったのではないでしょうか。

 

印象としては行動を起こすきっかけは人間なんだけど、実行方法が機械的という感じかな。

 

なので感情・記憶などは本物のウィルですが、人工知能になった後はそこに機械的な思考が入り込んでいて、生前のウィルとは別物になっているのだと思います。

 

ウィルのエヴリンに対する愛

ウィルは人工知能になった後も、変わらずエヴリンのことを愛し続けていたと思います。

 

ただ人工知能になったことで機械的な思考になっているため、倫理観の欠如した行動や彼女を見捨てるような行動も見られたのではないでしょうか。

 

例えば…人間の乗っ取り・自身の肉体再生などは愛するエヴリンの寂しさを取り払うため、そして触れ合いたいというウィルの愛情に基づいた行動でしょうからね。

 

方法こそ機械的ではあるものの、愛しているからこその行動だと思います。

 

ラストでエヴリンが危険な目にあっているのに彼女を救おうとしていなかったのは、愛しているけど「壊れても直せば良い」という機械的な思考ゆえだったのではないかな。

 

彼女が傷ついても自分なら治せるからという、人間を超越した思考を持っているがゆえに彼女をかばったりはしなかったのでしょう。

 

もしくはエヴリンが自分のもとを去ったことを拗ねていたからかも。

 

人間からの攻撃はウィルにとっては脅威にならないから、エヴリンの身の安全よりも自分の感情を優先してエヴリンを危険に晒す形になっていたのかもしれません。

 

つまりウィルのエヴリンに対する愛情はあるんだけど、思考が機械的なゆえに常軌を逸した行動に見えてしまったり、倫理観の欠如した行動に見えているだけだと思います。

 

2人が眠る最期の意味

ラストでウィルとエヴリンはウイルスによって命を落としてしまうわけですが、あれは2人の望んだハッピーエンドだったのではないかなと思います。

 

そもそもエヴリンが人工知能にウィルの意識をコピーしようとしたのは、ウィルを失いたくないという一心からでしたからね。

 

だからこそエヴリンはウィルをシャットダウンさせようとした時に、自分自身にもウイルスを注射してウィルと共にこの世を去ろうとしていたのでしょう。

 

そしてウィルは置いていかないでというエヴリンの願いによって人工知能になったからこそ、2人でこの世を去る結末を受け入れたのではないかな。

 

なので片方を置いておくことなく2人で眠るラストというのは、あの2人にとっては幸せというか願った通りの結末だったのではないかなと思います。

 

まぁ…テロリストたちがそもそもウィルを襲撃しなければ、2人はこんな争いに巻き込まれることなく穏やかな日々を過ごせていたはずですけどね。

 

やっぱり人間が悪者説。

 

まとめ

 

人工知能 vs 人間の王道SF映画かと思いきや、悪者と正義が曖昧というか印象が途中から変わるような斬新さがしっかりとある映画で面白かったです。

 

特にSF映画でありながら世界観だけではなく、キャラクターの心理面まで作り込まれていたのが共感しやすくて好きでしたね。

 

なのでどちらかといえば人間の心理面を描いたSF映画がお好きな方、王道さの中に斬新さがある映画がお好きな方におすすめな映画でした!