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映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のネタバレ感想・考察 最後の意味&結末

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

 

2人の中学生の夏休みを描いた映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』。

 

「もしこうだったら…」というIFの世界をテーマにした映画で、魅力的ではあるのですが…何とも中途半端な部分が多くて、個人的にはあまり好みではない映画でしたね。

 

どちらかといえばIFの世界をテーマにした映画がお好きな方、雰囲気が良い映画がお好きな方におすすめな映画です!

 

 

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の作品情報

 

あらすじ

海辺の町に暮らす中学生・島田典道。

 

夏休みの登校日を友達とくだらない話をしながら過ごし、いつもと変わらない日常を送っていた典道とは裏腹に…とある女生徒にはいつもとは違う変化が訪れていました。

 

母親の再婚が決まり、夏休み中に転校することになった女生徒・及川なずな。

 

部室を片付け、プールサイドでなずながくつろいでいると…プールの掃除担当だった典道とその友人・安曇祐介がやってきて、一緒に水泳勝負をすることになりました。

 

そしてなずなは水泳勝負に勝った安曇に「好きだから2人で夏祭りに行こう」と誘います。

 

そんなことは知る由もない典道は、他の友人たちと共に「打ち上げ花火は丸いか平べったいか」というくだらない話をしていたのですが…。

 

予告動画


「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」予告3

 

動画リンク

 

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の感想

 

【面白ポイント】

  • 映像が非日常的
  • IFの世界を描いたストーリー

 

映像が非日常的

今作は海辺の町に住む中学生たちの夏休みという日常的な設定に反して、非日常的な映像が多いのが印象的でした。


映像自体はキレイですし、映画だし多少の非日常感は良いとは思うのですが…日常の中に組み込むにはムリのあり過ぎる映像が多いように感じて気になりましたね。

 

あと個人的にはなずなの家が異様に広くて立派なのに、ボロアパートですか?っていうくらい階下の話し声がゴリゴリに漏れていたのが非常に気になりました。

 

別に映画に非日常的な映像があっても悪くはないと思うのですが、今作に関しては違和感というか、映画を観ている時に細々とした部分が気になる感じがありましたね。

 

ただ繰り返しになりますが映像自体は本当にキレイだったので、こういった日常の中にある非日常的な映像がお好きな方にはおすすめな映画です!

 

ちなみにこの非日常な映像に関しては、この後ご紹介する考察で多少納得のいく考え方もできました

 

IFの世界を描いたストーリー

今作はタイムリープものというよりもIFの世界で人生をやり直そうとするストーリーで、新鮮さもありつつ魅力的な部分もあって面白かったです。

 

もしこうだったら…と願うことで周りの人間の行動が変化していたり、自分の行動に変化があったり…。

 

何というか選択肢でストーリー分岐するゲームのような感覚で楽しめる映画で、個人的には好きでしたし良かったと思います。

 

なのでSF好きな方やIFの世界を描いた映画がお好きな方、ストーリー分岐系のゲームがお好きな方におすすめな映画です。

 

ただ…正直、ふわっと雰囲気だけで映画が進んでいく部分が多いというか、説明不足な部分が多い映画になっているので好みは別れるかもしれません。

 

私自身、SF映画は好きですがこの映画はイマイチ好みではなかったので…。

 

なのでさらに付け加えるのであればカッチリとした答えをお求めの方よりも、雰囲気の良い映画がお好きな方に向いている映画なのかなと思います。

 

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の考察

 

【考察ポイント】

  • 不思議なガラス玉の正体
  • 2人が消えたラストの意味&結末

 

不思議なガラス玉の正体

あの不思議なガラス玉は元々なずなの父親が持っていた物で、もしこうだったらと念じながら投げることでその世界線を呼び込むことができる道具だったのだと思います。

 

簡単に言うと、持ち運びに便利なもしもボックスみたいなものですね。

 

おそらくなずなの父親が母親と駆け落ちに成功したのもガラス玉のおかげで、このガラス玉を使ってIFの世界を繰り返していたのではないかなと思います。

 

ただ最期の時にはあのガラス玉を投げることができず、海で命を落とす結果になってしまったのでしょう。

 

もしくは母親の再婚が早すぎることを思うと、もしかしたら妻の浮気を苦に自ら命を断ったのかもしれませんね。

 

あのガラス玉の正体は結局のところ不明ではありますが、なずなの父親一家に伝わる不思議な力を持った物だったか…。

 

もしくはなずなの父親が未来人で、あのガラス玉は未来で生まれたパラレルワールドを実現させる未来道具だったのかもしれませんね。

 

ちなみに最後にガラス玉が砕けてしまったのは、花火として打ち上げられて多くの人のIFの願いを受け過ぎたために、キャパオーバーを起こしてしまったからだと思います。

 

2人が消えたラストの意味&結末

もしかしたらガラス玉が破裂したことでなずな父の駆け落ちが成功したという過去がなくなり、なずなの存在自体が消えてしまったのではないかなと思います。

 

あのガラス玉がパラレルワールドを行き来するものではなく、今いる世界にそのパラレルワールドを持ち込むようなものだったのだとすると…。

 

あのガラス玉が消滅したことで、過去も含めて今まで世界に持ち込んでいたパラレルワールドの展開が全て消えてしまったのではないでしょうか。

 

つまり今まで歪んでいた世界が、正常に戻ったということですね。

 

そう考えると今までの映像が妙に非日常的だったことにも、ラストで友人2人の通学方法がキックボード・スケボーから徒歩になっていたことにも納得がいきます。

 

ただ正常な世界に戻ったことで、なずなの母親と父親の駆け落ちは成功していない世界線になってしまったので、この町になずな一家は来ていない…。

 

もっと言えばそもそもなずなの両親は浮気しておらず、なずなが生まれたという事実すらないのかもしれませんね。

 

だから教室になずなの姿がなかったのではないでしょうか。

 

ただ引っ越しただけなのであれば典道の姿もないのはおかしいですから、引っ越しではない形でなずながいなくなってしまったのではないかな。

 

そしてなずなが突然消えたことにショックを受けた典道は、新学期になっても学校に通うことができない状態になってしまったのではないかなと思います。

 

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の関連作品

 

 

 
映画の小説版。
クセはあるものの若々しさのある作品なので、興味のある方はぜひ!

 

 

 
今作のマンガ版。
綺麗な絵柄で読みやすいマンガなので、男女問わずにおすすめです!

 

まとめ

 

タイムリープとはまた違った印象を受けるSF系アニメで面白いテーマだとは思うのですが、個人的には気になるポイントが多くイマイチ好きではありませんでしたね。

 

どちらかといえばハッキリとした答えを求めていない方、ふんわりとした雰囲気の良い映画がお好きな方におすすめな映画でした!

 

ただマンガ版は読みやすかったので、私のように映画はイマイチ好きではなかった…という方はぜひマンガの方をチェックしてみてください!