海だけが広がる世界での冒険と戦いを描いた映画『ウォーター ワールド』。
荒廃した世界でのハイテク船や、敵との水上アクションがめちゃくちゃカッコ良いアクション映画で、冒頭からテンションが上がりまくる映画でした。
どちらかといえば荒廃した世界でのハイテクグッズに心ときめく方、水上という環境を活かしたアクションがお好きな方におすすめ!
映画『ウォーター ワールド』の作品情報
あらすじ
海だけが広がる荒廃した地球で生きる男/マリナー。
船で旅をしながら時にはサンゴ礁の島/アトールへと赴き、海で手に入れた物を売りながら生活していました。
しかしとあるアトールを訪れた際、マリナーがエラを持つ人間/ミュータントであることを知られてしまい…檻に閉じこめられてしまいます。
さらにタイミング悪く、謎の地図が背中に刻まれている少女/エノーラを狙う、海賊/スモーカーズがアトールを襲撃。
檻に閉じこめられて戦うこともできずにいると、エノーラの保護者/ヘレンが自分たちを連れて逃げることを条件にマリナーを檻から解放します。
なんとかスモーカーズの魔の手から逃れ、マリナーの船で海へと逃げることに成功した3人でしたが…。
動画リンク
映画『ウォーター ワールド』の感想
【面白ポイント】
- 荒廃した世界観でのハイテク船
- 水上アクションがカッコいい
- 良いラストだった
荒廃した世界観でのハイテク船
文明が廃れた世界で、過去の遺物を寄せ集めてカラクリに近いハイテクな船を作り上げているのが…もうめちゃくちゃカッコ良くてテンション上がりました!
最初だけ手動でセットすればあとは半自動的に動いてくれる装置とか、もう胸が高鳴るというか…ロマンですよねぇ。
廃れた文明の遺物を寄せ集めている、代用して使用しているというのがまた良くて、現代×荒廃の組み合わせが…もうたまらないです。
そしてハイテクの限界というか、やや手動を要するもどかしい感じも良い!
もう映画の冒頭であの船が出てきた瞬間から、テンション上がりっぱなしでしたね!
少年心100%で「かっけー!」ってなるような、そんなロマンいっぱいな発明品がもうたまらなかったです。
印象としては映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てくるドクの発明品に少し似ていました。
ドクの発明品もクラシックカーにタイムマシンという組み合わせや、なんともハイテクになりきれないもどかしさみたいのがあったので…よく似ているかなと思います。
水上アクションがカッコいい
今作は海上での冒険・戦いを描いた映画というだけあって、水上でのアクションがめちゃくちゃカッコ良かったです!
水上オートバイで海の上を走り回ったり潜水したり、ウェイクボードとジャンプ台で高い塀を乗り越えたりと…海であることを利用したカッコいいアクションでした。
荒廃した世界で古びた乗り物を乗り回していることも相まって、普通の海賊映画やアクション映画とは違う魅力が感じられてめちゃくちゃカッコ良かったですね。
カーアクションのような勢いや迫力がありつつ、サーカスのようなドキドキ感がある感じというか…とにかくカッコいいとしか言いようがありません!
人間同士のアクション・映像的な凄さなどもあるのでしょうが、個人的には水上での乗り物を駆使したアクションを推したいです!
映画後半で人間同士のアクションがメインになってしまうのが残念に感じてしまうくらい、映画前半の水上アクションは良かったですねぇ。
良いラストだった
ドライランドを見つけたのだけれど、マリナーはドライランドを去って海に帰って行ってしまうというラストも個人的にはとても良かったと思います。
ドライランドで一緒に住めない・別れということで、完璧なハッピーエンドではないのかもしれませんが、かといってバッドエンドでもないというのがとても良かったです!
別れと言っても一時的なもので、マリナーが時々ドライランドに遊びに行けばいいだけの話ですからね。
住む世界は違うけれども永遠の別れではないという空気感、そしてそれぞれの生活を尊重したからこその別れというのが個人的には良かったと思います。
ハッピーエンド好きな方も、バッドエンド好きな方も納得のいくラストだったのではないかな。
私はどちらかといえばバッドエンド好きですが…今作のラストは好きでしたね。
映画『ウォーター ワールド』の考察
【考察ポイント】
- エノーラの背中に刺青がある理由
- マリナーがミュータントな理由
- マリナーがドライランドを去る理由
エノーラの背中に刺青がある理由
エノーラの背中にあったドライランドまでの地図を描いた刺青は、エノーラの両親が彼女のために施したものだったのではないかなと思います。
おそらく彼女の両親は、病気か何かで余命いくばくもない状況にあったのでしょう。
いくら大地に恵まれたドライランドと言えども、このまま自分たちが消えては幼いエノーラは生きていけないと思った両親は…。
なんとかエノーラには生き残ってもらいたいと彼女の背中にドライランドまでの地図を彫って、他の人の助けを得られるようにドライランドから出したのではないかな。
もしエノーラが良い人に拾われたら、背中の地図を頼りに2人でドライランドまでやってきて幸せに暮らしてほしいと考えたのでしょう。
そしておそらくマリナーのような陸地に興味のないミュータントがドライランドを訪れた際に「人のいるところまで運んでほしい」と頼んだのだと思います。
そう考えるとエノーラが最初からマリナーに興味を示していたのも、幼き頃に自分を陸地まで運んでくれたミュータントと似たものを感じ取っていたからでしょう。
つまりエノーラの刺青は彼女の両親が「生きていてほしい」「幸せになってほしい」という願いを込めて、施したものだったのではないかなと思います。
マリナーがミュータントな理由
おそらくマリナーが特別というよりも海での生活が長くなったために、人類の中で海での生活に適応・進化した新人類が生まれ始めていたのではないかなと思います。
ちなみにミュータント(Mutant)とは、日本語で『突然変異体』という意味。
つまり今までと大きく環境が変わったために現れた突然変異の存在が、マリナーのようなミュータントだったのだと思います。
アトールの人々もマリナーがミュータントであることに驚きつつも存在自体は疑っていなかったので、おそらくミュータントは時々生まれていたのでしょう。
マリナーもその1人。
ただ人によってはエラが機能していないなど同じミュータントの中にも違いはあるようなので、まだまだ進化途中の段階だったのでしょうね。
海の生き物も巨大化して化け物並に進化していたので、人類もウォーターワールドに合わせて適応・進化してミュータントが生まれていたのだと思います。
マリナーがドライランドを去る理由
マリナーは海での生活に適応・進化しているために、本能的に地上での生活が身体に合わなくてドライランドを去ったのではないかなと思います。
ざっくりとした理由は3つ。
- 海上生活に不満がないため、地上で暮らす理由がない
- 海上に慣れすぎているために地上が落ち着かない
- 魚に近い進化を遂げたため、天敵の鳥類が怖い
そもそもスモーカーズやアトールの人々は海での生活に疲れ、陸地に憧れていましたが…マリナーは海での生活を満喫していて、陸地に住む理由がないんですよね。
さらに地上には獣の走る音・鳥の鳴き声と、海では聞き慣れない音で溢れかえっているし、海上に慣れすぎたために地上が落ち着かなかったのでしょう。
そして個人的にはマリナーが魚に近い進化を遂げていたことも、ドライランドを去る理由と関係していたのかなと思います。
ドライランドに着いたとき、鳥の鳴き声が響き渡ってマリナーがどんどん不安そうな顔になるシーンがあったので…もしかしたら鳥が怖かったのではないかな。
海に生きる者として魚のような進化を遂げたために、鳥という天敵の存在に恐怖していたのではないでしょう。
つまりマリナーは海での生活に適応・進化していて海上生活に不満もなく、慣れない地上が落ち着かなかったためにドライランドを去ったのではないかなと思います。
もっと言えば去ったというよりも、去らざるをえなかったのかもしれませんね。
映画『ウォーターワールド』の関連作品
SFロマンが詰まった言わずと知れた名作です。
まとめ
世界観・船・水上アクションの全てがカッコいい映画で、 めちゃくちゃ面白かったです!
中盤あたりから少し気になる部分が増えるものの最初と最後でバッチリ盛り上げてくれる映画なので、トータルして面白かったと思える映画でしたね。
どちらかといえば荒廃した世界観とハイテクの組み合わせがお好きな方、水上でのアクションがお好きな方におすすめしたい映画でした。